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2010 年度 実績報告書

射影空間内の超曲面と直線の代数幾何とホッジ構造

研究課題

研究課題/領域番号 20740014
研究機関大阪大学

研究代表者

池田 京司  大阪大学, 大学院・理学研究科, 特任研究員 (40397617)

キーワード代数幾何 / ホッジ構造 / 3次曲面
研究概要

複素数体上の3次元射影空間内の3次曲面Xに対し、Xと重複度3以上で交わる点をもつ直線のなす代数多様体Yのホッジ構造を用いてXの幾何学的性質を記述することが研究の目的である。今年度は特に3次曲面Xが特異点として高々通常2重点しかもたない場合に現れる代数曲面Yの非特異極小モデルのホッジ構造を詳しく計算した。X上の通常2重点の個数は高々4個であるが、特にその個数が3個の場合にこのホッジ構造を用いた周期写像に関するいろいろな結果が得られた。この場合Yの非特異極小モデルはK3曲面となり、3次巡回群が作用するある種数2の代数曲線のヤコビ多様体のその巡回群の作用による商と双有理同値になることを示した。これによりYのホッジ構造の計算を種数2の代数曲線の上の周期積分に帰着させ、周期写像を具体的に調べることが出来た。Yの非特異極小モデルのネロン-セヴェリ群の階数は19または20であるが、どちらになるかを周期の値によって判定する方法を与えた。そして3個の通常2重点をもつ3次曲面をより悪い特異点をもつ代数曲面に退化させたときのこのホッジ構造に対するモノドロミー作用を計算し、古典的な楕円曲線と上半平面上の保型形式の理論の類似として、3個の通常2重点をもつ3次曲面に対する周期写像の逆写像をホッジ構造の分類空間の上の保型関数を用いて具体的に記述する結果が得られた。この計算がモジュライ空間の次元がより高い場合の周期写像の研究の手がかりになることが期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 3次超曲面のEckardt点について2010

    • 著者名/発表者名
      池田京司
    • 学会等名
      射影多様体の幾何とその周辺2010
    • 発表場所
      高知大学理学部
    • 年月日
      2010-11-06
  • [学会発表] Nodal cubic surfaces and Eisenstein series2010

    • 著者名/発表者名
      池田京司
    • 学会等名
      特異点と多様体の幾何学
    • 発表場所
      山形大学理学部
    • 年月日
      2010-09-18
  • [学会発表] Nodal cubic surfaces and Eisenstein series2010

    • 著者名/発表者名
      池田京司
    • 学会等名
      代数幾何の関連する諸分野
    • 発表場所
      北海道大学理学部
    • 年月日
      2010-08-30

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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