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2008 年度 実績報告書

結び目不変量の射影図による評価とその幾何学的意味

研究課題

研究課題/領域番号 20740035
研究機関名古屋大学

研究代表者

川村 友美  名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 准教授 (40348462)

キーワードラスムッセン不変量 / ベネカン不等式 / 正の絡み目 / 絡み目のコボルディズム / コバノフホモロジー / 4次元トポロジー / 3次元多様体
研究概要

本年度の当研究は、以前より取り組んでいたラスムッセンの絡み目不変量のベネカン型評価式について, 既に大まかに得ていた成果を改善する作業を主に行った. 具体的には, 与えられた絡み目射影図に対して正の絡み目との間のコボルディズム(二つの絡み目を繋ぐ4次元空間内の曲面)を構成するアルゴリズムを改良し, これまでの成果と合わせて論文にまとめて雑誌に投稿した. この成果は以下の点で大変重要である.
1、ラスムッセン不変量は, 2成分以上の絡み目については研究がさほど進んでいないため, 射影図による評価式を得たこと自体が重要である. また, 不変量の基であるコバノフホモロジー理論の研究の一環としても注目に値する.
2、得られた評価式はべネカン型の不等式より精密で、組合せ的手法で示された. この議論は, ベネカン不等式(接触幾何で示されている)およびその4次元版(1990年代ゲージ理論やサイバーグ・ウィッテン理論で示されている)の組合せ的別証明を含む.
3、議論の要である絡み目のコボルディズムは従来のものより「短い」ため, 結び目と絡み目の4次元トポロジー的研究における今後の幅広い応用が期待される.
4、ラスムッセンの結び目不変量に関し川村が2007年に発表した評価式が, 3次元多様体の分類の新結果に応用されたという未公表の報告を最近受けた. 新しい評価式も同様に3次元多様体論の発展に貢献すると予想される.

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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