研究課題
若手研究(B)
ホモロジー的ミラー予想とそれに関わる諸分野の研究を行う。ミラー対称性は理論物理学の超弦理論に由来する数学的な現象であり、ある空間の複素幾何学と別の空間のシンプレクティック幾何学の間に不思議な関係があることを指す。ホモロジー的ミラー予想はミラー対称性に関わる予想の中でも最も基本的なものとしてKontsevichによって提案されたもので、由来の全く異なる二つの三角圏が同値になることを主張する。ブレーン・タイリングはこの二つの三角圏の仲立ちをする組合せ論的な対象であり、ミラー対称性のみならずトーリック幾何や多元環の表現論、統計物理学などの様々な話題と関係している。本研究では、ホモロジー的ミラー予想への応用を念頭に置きつつ、ブレーン・タイリングの代数的、幾何的および組合せ論的な側面について調べるとともに、ブレーン・タイリングの概念を高次元へ拡張することによって、ホモロジー的ミラー予想の成立する高次元の例を作ることを目指す。
すべて 2011 2010 2009 2008 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)
Mathematical Research Letters Volume 17, Number 06
ページ: 1029-1040
Advances in Mathematics Volume 224, Number 2
ページ: 648-706
Hokkaido Mathematical Journal Volume 38, Number 3
ページ: 409-415
Journal of High Energy Physics Number12,045
ページ: 20
Kumamoto Journal of Mathematics Volume 21
ページ: 11-20
http://www.math.sci.osaka-u.acjp/~kazushi/