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2008 年度 実績報告書

超平面配置の幾何学と組合せ論

研究課題

研究課題/領域番号 20740038
研究機関神戸大学

研究代表者

吉永 正彦  神戸大学, 理学研究科, 助教 (90467647)

キーワード超平面配置 / 対数的ベクトル場 / 極小セル分割
研究概要

超平面配置の組み合わせ論、代数、幾何学的な側面とその相互関係に興味を持っている。最も重要な不変量は特性多項式であるが、それを背後から統制している対数的ベクトル場の加群を[自由性]と呼ばれる性質に注目して代数幾何的な視点から研究することをここ数年行ってきた。これらの研究を継続し、重複度付き対数的ベクトル場をより深く理解すること、また一般に射影空間上の超曲面の場合に何が起こるのかを明らかにすることを目標に研究を進めてきた。
植田との共同研究では、射影平面上の三次曲線の対数的ベクトル場が(Dolgachev-Kaparanovの意味での)Torelli性を持つための必要十分条件を、古典的なj不変量を使って与えた。j不変量が消えていない三次曲線と、射影平面上のある種のランク2ベクトル束が完全に一対一に対応することがわかる。
Wakefieldとの共同研究では、超平面配置のヤコビイデアルに関する類似の問題を扱ったヤコビイデアルの代数的性質は7対数的ベクトル場とも密接に関係していることが以前から知られていたが、本研究により、もとの超平面配置の情報を完全に持っていることが示された。
阿部、寺尾、Wakefield等の研究により、重複度付き超平面配置の自由性がシステマティックに研究できるようになった。その研で、重複度を取り替えることによって、自由性がわれたり獲得されたりする例が観察されていた。今年度は阿部拓郎、寺尾宏明との共同研究により、どのような重複度を乗せても自由になる配置(Totally free arrangement)を完全に分類、自明なものしかないことが証明できた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Logarithmic vector fields along smooth plane cubic curves2008

    • 著者名/発表者名
      K. Ueda, and M. Yoshinaga
    • 雑誌名

      Kumamoto Journal of Mathematics 21

      ページ: 11-20

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The Jacobian ideal of a hyperplane arrangement2008

    • 著者名/発表者名
      M. Wakefield and M. Yoshinaga
    • 雑誌名

      Mathematical Research Letters 15

      ページ: 795-799

    • 査読あり
  • [学会発表] Minimality of hyperplane arrangements and applications2008

    • 著者名/発表者名
      Masahiko Yoshinaga
    • 学会等名
      Geometry of Singularities and Manifolds
    • 発表場所
      草津
    • 年月日
      2008-09-12

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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