1. ここ数年、三次元ユークリッド空間内の平均率曲一定曲面の複素化、複素平均曲率一定曲面を導入し、その性質を詳しく調べてきた。特に複素平均曲率一定曲面は、2つの極小曲面で覆われる事、またユークリツド空間内の平均曲率一定曲面に対するWeierstrass型の表現公式(DPWの方法とも呼ばれる)と同様の表現公式を持つ事を示した。最終的な成果をHokkaido Mathematical Journalに発表予定である。 2. 複素平均曲率一定曲面の実形として、三次元ユークリッド空間内の平均曲率一定曲面を含め七つの曲面が得られる。六つの曲面は、そのガウス写像(曲面の接平面に直交する長さ1のベクトル)が(擬)対称空間への調和写像になっている。これら七つの曲面は一つの複素平均曲率一定曲面から統一的に得る事ができ、自然にWeierstrass型の表現公式を持つ事を示した。これらの成果を論文として纏め、現在投稿中である。 3. 複素平均曲率一定曲面の実形として得られる曲面の一つは.そのガウス写像が、他の六つの曲面の場合と違い、(擬)対称空間への調和写像ではなく、4-対称空間へのある性質を持つ調和写像になっている。2. の研究によって(擬)対称空間への調和写像がWeierstrass型の表現公式を持つと言う事だけでなく、4-対称空間へのある調和写像がWeierstrass型の表現公式を持つという事を示した。さらにこの4-対称空間への調和写像のさまざまな良い性質を明らかにした。現在、これらの成果を論文として纏めている。
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