1.平均曲率一定曲面の複素化である複素平均曲率一定曲面の一般論についての論文をHokkaido Mathematical Journalに発表し(Josef Dorfmeister氏とFranz Pedit氏との共同研究)、その実形についての論文をTransactions of the American Mathematical Societyに発表予定である。 2.複素平均曲率一定曲面の実形として得られる曲面の中で、3次元双曲空間内の極小曲面は他とは大きく性質が異なり、ガウス写像が4-対称空間へのある性質を持つ調和写像になっている。この曲面に対して、Weierstrassの表現公式を確立し、具体例を構成した。それらについてJosef Dorfmeister氏、井ノ口順一氏と共同で論文を纏め現在投稿中である。また位相的に特別な性質をもつ極小曲面を構成し、それについて纏め現在投稿中である。 3.複素射影空間内の同変な調和写像の特徴付けを得る事ができた。これらすべての同変調和写像は、次数が1の多項式のループ環に値を持つ微分形式を用いて構成される。この結果をAnnals of Global Analysis and Geometryに発表した。
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