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2008 年度 実績報告書

ゲージ理論を用いた位相不変量の非可換変形

研究課題

研究課題/領域番号 20740049
研究機関釧路工業高等専門学校

研究代表者

佐古 彰史  釧路工業高等専門学校, 一般教科, 准教授 (00424200)

キーワード微分トポロジー / 非可換幾何 / ゲージ理論 / インスタントン
研究概要

ゲージ理論のソリトンであるインスタントンとそれを分類する位相不変量であるインスタントン数の非可換変形について得られた研究成果の概要を述べる。
インスタントンとはゲージ理論における曲率2形式の自己双対あるいは反自己双対方程式の解であり、方程式はインスタントン方程式とも呼ばれる。非可換変形とは空間の非可換化を変形量子化の方法で行うことを意味し、具体的にはすべての積をスター積(モヤル積)に置き換えることをさす。空間の非可換変形の影響でインスタントン方程式やその解も変形を受け、その解析が我々の研究の目的である。以下ではゲージ理論を定義するベースの多様体として4次元ユークリッド空間を考え、ゲージ群はユニタリー群とする。
従来までの非可換変形されたインスタントンの理解はADHM構成法と呼ばれるツイスター空間を用いた構成法から得られているものが中心的であり、この方法による解の構成とそれに基づくインスタントン数(第1Pontrjagin数)の解析が進められてきた。その結果多くの非可換インスタントン解が構成され、ADHM構成法によるインスタントン解ではインスタントン数が整数値をとることなどが示されていた。しかし、ADHM構成法を用いて作られる解は一般に可換極限をとることが難しく可換なインスタントンとの対応がわからなかった。
今回我々は非可換パラメータでの形式展開を用いることで、可換なインスタントンから連続的に変形された非可換インスタントン解を構成することに成功した。それを用いてユークリッド空間ではインスタントン数が非可換変形に依存しないことを示すことにも成功した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Noncommutative Deformation of Instantons2008

    • 著者名/発表者名
      Yoshiaki Maeda
    • 雑誌名

      Journal of Geometry and Physics 58

      ページ: 1784-1791

    • 査読あり
  • [学会発表] ユークリッド空間上のインスタントンの非可換変形2009

    • 著者名/発表者名
      佐古彰史
    • 学会等名
      日本物理学会第64回年次大会
    • 発表場所
      立教大学
    • 年月日
      2009-03-30
  • [学会発表] R^4上のインスタントンの非可換変形と位相不変量の保存2009

    • 著者名/発表者名
      佐古彰史
    • 学会等名
      日本数学会2009年度年会
    • 発表場所
      東京大学駒場キャンパス
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] Are Topological Charges Preserved under Noncommutative Deformation in Gauge Theories2009

    • 著者名/発表者名
      佐古彰史
    • 学会等名
      International Workshop on Noncommutative Geometry and Physics 2009
    • 発表場所
      慶應大学
    • 年月日
      2009-02-19
  • [学会発表] Noncommutative deformation of Topological Invariants in Gauge Theories2009

    • 著者名/発表者名
      佐古彰史
    • 学会等名
      Sapporo Winter School 2009
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2009-01-08
  • [学会発表] Noncommutative deformation of Vortexes and Instantons2008

    • 著者名/発表者名
      佐古彰史
    • 学会等名
      International Conference on Geometry, Integrability and Quantization
    • 発表場所
      ホテルパノラマ、ヴァルナ、ブルガリア
    • 年月日
      2008-06-10
  • [備考]

    • URL

      http://hb2.seikyou.ne.jp/home/sako/

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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