真正粘菌変形体及びヒトの2足歩行においてみられる環境変化に対する適応性について研究を行った。真正粘菌変形体は忌避物質に接した後に、その濃度に応じて適切な振る舞いをすることが知られている。本研究では、現象論的モデル方程式を提案し、細胞先端部における化学反応の活性化の制御が環境適応的な振る舞いにおいて重要な役割を果たすことを示した。また、ヒトの2足歩行システムに関する数理モデルを解析し、股関節、及び膝関節のダイナミクスを歩行速度の関数として記述することによって、システムが様々な環境変化に適応できることを数値シミュレーションによって確認した。
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