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2009 年度 実績報告書

離散的視点に基づくネバリンナ理論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20740077
研究機関熊本大学

研究代表者

山ノ井 克俊  熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (40335295)

キーワード有理型関数 / ネバリンナ理論 / 高階微分 / タイヒミュラー空間 / 正則運動 / 双曲幾何 / 基本群の非可換性 / 正則曲線
研究概要

昨年度に引き続き、全複素平面上で定義された定数でない有理型関数の導関数の値分布を研究した。すなわち、高階微分は極より沢山の零点を持つというGoldberg予想と有理型関数の導関数に対するネバリンナの欠如指数関係式に対いする最良評価を与えるMues予想を研究した。この目的のために、ネバリンナの第二主要定理の逆向きの評価式、及び有理関数をターゲットとする一様な分岐項つきの第二主要定理を証明した。Mues予想などへの応用上重要なのは、一様な第二主要定理の誤差項をターゲットの数の多項式オーダーで評価することである。そのために、アールフォルスによる被覆面に対する第二主要定理を精密化して、ターゲットとなる点の個数の多項式オーダーでの評価を示した。さらに、タイヒミュラー空間論、普遍正則運動、モジュライのコンパクト化に現れる退化曲線の樹構造、双曲リーマン面に対する細・太分解、点つきリーマン球のモジュライ空間の境界の近傍における単射半径の評価、ベルトラミ方程式の解の実解析性などを援用して現在、論文を執筆中であるが、大まかな形はすでに完成しているので、近日中には論文を発表できることを目指している。この研究に関しては、今年度に京都で行なわれた国際的な研究集会であるNevanlinnaコロキウムでも招待講演として発表した。
また、スタイン空間の線形群による商として作られる射影多様体がザリスギー位相に関して稠密な整正則曲線を許容すれば、そのような多様体は実質的にはアーベル多様体となることを示した論文は、現在フラシスの雑誌Ann.Inst.Fourierより出版予定である。これは、すでに知られた幾つかの結果の拡張になっている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Some topics in Nevanlinna theory concerning derivatives of meromorphic functions2009

    • 著者名/発表者名
      Katsutoshi Yamanoi
    • 学会等名
      The XX1st Rolf Nevanlinna Colloquium
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2009-09-07

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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