• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

離散的視点に基づくネバリンナ理論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20740077
研究機関熊本大学

研究代表者

山ノ井 克俊  熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (40335295)

キーワード有理型関数 / 双曲幾何学 / 正則運動 / 値分布論 / 分岐点 / 整関数
研究概要

平成22年度の研究実績は以下の通り。複素平面上の有理型関数の高階導関数は極より沢山の零点をもつ、というGol'dberg予想と複素平面上の有理型関数の導関数に対する欠如指数関係式を与えるMues予想の証明に関する論文を完成させた。この論文はかなり長編のものであるので、22年度はもっぱらこれをいかに読みやすく書くか、ということに時間をさいた。具体的には、双曲幾何学をなるべくシンプルに適用する方法を工夫したり、正則運動に関する主張などそれ自身としても興味を持たれそうな部分は一か所にまとめる工夫をしたりした。また、このように論文を校正する作業の中でGol'dberg予想の主張は従来予想されていたよりも強い形で成り立つことをつきとめた。実際、整関数に対してGol'dberg予想は自明な主張になるが、この強い形では整関数に対しても自明ではない、新しい評価式を与える。すなわち、整関数の高階導関数の零点は、整関数の有限個の点の上での分岐点の個数の総和より沢山ある、ということが分かる。この結果から、次のような予想をたてるのが自然である。位数有限な整関数がある点の上で無限回分岐をしたとすると、その整関数の高階微分は零点を無限個もつ。
22年度の後半には、楕円曲線から一点を抜いた双曲リーマン面のボアンカレ計量について考察した。残念ながら、まだ新しい成果を得る段階には達していないが、今年度以降も継続して研究していきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] On fundamental groups of algebraic varieties and value distribution theory2010

    • 著者名/発表者名
      Katsutoshi Yamanoi
    • 雑誌名

      Ann.Inst.Fourier (Grenoble)

      巻: 60 ページ: 551-563

    • 査読あり
  • [学会発表] On zeros of higher derivatives of meromorphic functions in the plane2010

    • 著者名/発表者名
      Katsutoshi Yamanoi
    • 学会等名
      Conference on Complex Analysis, in honor of D.Drasin and L.Sons
    • 発表場所
      University of Illinois at Urbana-Champaign, USA
    • 年月日
      2010-05-22

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi