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2011 年度 実績報告書

双曲正多角形を基本領域にもつリーマン面とクライン面の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20740081
研究機関愛知工業大学

研究代表者

中村 豪  愛知工業大学, 工学部, 准教授 (50319208)

キーワード関数論 / 解析学 / リーマン面 / クライン面 / 基本領域 / 極値的円板
研究概要

双曲的閉曲面に対して、種数によってのみ定まる最大半径の円板を極値的円板と呼ぶ。本研究課題では極値的円板を含むリーマン面及びクライン面を求めることを中心の課題としている。また極値的円板の埋め込める個数や埋め込み位置を与えることも主要な問題である。
本年度は特に次の結果を得ることができた。
1。種数6の極値的クライン面を、同型を除いて149,288種類得ることができた。これは極値的クライン面を与えるNEC群の基本領域である双曲正30角形に対して、その辺の貼り合わせパターンをコンピュータによって解析することで求めた。
2.種数6の極値的クライン面には、極値的円板を高々2個まで埋め込めることができ、ちょうど2個埋め込めるものは116種類存在することが判明した。また、埋め込み位置もすべて得られ、図で表示を行った。
3.種数3の極値的リーマン面に対しては、新たに3種類存在することが判明した。これらはすべて超楕円的であることが証明できた。また、自己同型群及びワイエルシュトラス点の位置もすべて求めることができた。
4.(g,m)型の標識付きリーマン面から成るタイヒミュラー空間に対して、トレース関数を用いることによりパラメータ付けを行うことができた。特に、(g,0)型に対しては6g-5個の変数が満たす方程式を与えることができた。
これらの結果は極値的円板を2個以上含むことのできるクライン面を求める問題の解を与えており、とても意義のあるものと言える。また、リーマン面の自己同型群、ワイエルシュトラス点を求める問題にも貢献できたと言える。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Compact non-orientable surfaces of genus 5 with extremal metric discs2012

    • 著者名/発表者名
      Gou Nakamura
    • 雑誌名

      Glasgow Mathematical Journal

      巻: 54 ページ: 273-281

    • DOI

      10.1017/S0017089511000589

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Teichmuller space of genus two based on Schmutz Schaller's hyperbolic polygons2012

    • 著者名/発表者名
      Gou Nakamura
    • 雑誌名

      Kodai Mathematical Journal

      巻: 35 ページ: 138-156

    • DOI

      10.2996/kmj/1333027259

    • 査読あり
  • [学会発表] Parametrizations of Teichmuller spaces by trace functions2011

    • 著者名/発表者名
      Gou Nakamura
    • 学会等名
      The 19th International Conference on Finite or Infinite Dimensional Complex Analysis and Applications
    • 発表場所
      アステールプラザ(広島県)
    • 年月日
      2011-12-12
  • [学会発表] Trace parameters for Teichmuller space2011

    • 著者名/発表者名
      中西敏浩
    • 学会等名
      日本数学会2011年度秋季総合分科会
    • 発表場所
      信州大学理学部(長野県)
    • 年月日
      2011-09-30

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公開日: 2013-06-26  

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