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2008 年度 実績報告書

VERAによる太陽系近傍分子雲の精密距離測定

研究課題

研究課題/領域番号 20740112
研究機関国立天文台

研究代表者

廣田 朋也  国立天文台, 水沢VERA観測所, 助教 (10325764)

キーワード電波天文学 / 位置天文学 / 銀河天文学 / 星形成 / 原始星 / 星間分子雲 / VLBI / メーザー
研究概要

本研究では、国立天文台の超長基線電波干渉計(VLBI)VERAを用いて、水メーザー(水分子が出す波長1.3cmの強い電波)が付随する太陽系近傍(距離1kpc=3260光年以内)分子雲の距離を年周視差計測によって高精度で決定することを目指している。これにより、太陽系近傍分子雲での星・惑星系形成研究の高精度化に貢献することを目指す。また、銀河系渦状腕の1つである局所腕の運動と構造の解明にも寄与する。昨年度は、太陽系近傍分子雲の水メーザー源(約100天体)について、VERAの20mアンテナを用いたモニター観測を開始し、この結果に基づいて強度が強くなった4天体についてVLBI観測を開始した。また、先行して観測を継続していた天体L1204Gについてデータ解析を完了し、距離計測の論文を発表している。この成果は、L1204Gのあるケフェウス座分子雲の距離を764+/-27pc(誤差3.5%)という高精度で計測した初めての論文であり、今後のこの領域の研究で重要な参考文献となりうる重要な成果である。また、昨年度の研究期間開始前には、これまでの磁気テープ記録に代わってハードディスクにデータを記録するVLBI観測に成功し、実用化の目途が立っている。そのため、昨年度は記録メディアにテープではなくハードディスクを購入し、大学連携VLBI(OCTAVE)での試験観測も行った。今年度以降、ハードディスクを用いた高感度な観測により、計画中のVERAによる水メーザー観測と合わせて、連続波検出による近傍星形成領域の位置天文観測へも発展することが可能であることを実証した意義は大きい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Astrometry of H_2O Masers in Nearby Star-Forming Regions with VERA III. IRAS22198+6336 in Lynds1204G2008

    • 著者名/発表者名
      Hirota, T., et.al.
    • 雑誌名

      Publications of the Astronomical Society of Japan 60

      ページ: 961-974

    • 査読あり
  • [学会発表] 光結合VLBI"OCTAVE"による星形成領域の非熱的電波源観測2009

    • 著者名/発表者名
      廣田朋也
    • 学会等名
      骨本天文学会春季年会
    • 発表場所
      大阪府立大学
    • 年月日
      2009-03-25
  • [備考]

    • URL

      http://veraserver.mtk.nao.ac.jp/index-J.html

  • [備考]

    • URL

      http://veraserver.mtk.nao.ac.jp/related/index-e.html

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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