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2009 年度 実績報告書

現実的なクォーク質量を用いた格子QCD数値計算と陽子崩壊行列要素の計算

研究課題

研究課題/領域番号 20740123
研究機関筑波大学

研究代表者

浮田 尚哉  筑波大学, 計算科学研究センター, 研究員 (50422192)

キーワード物理点上の格子QCD計算
研究概要

PACS-CS Collabolationとの共同研究で、リウェイティング法を用いて物理点上のシミュレーションを実行し、ハドロンスペクトラム等の物理量がほぼ実験値を再現することを示した。またQCDの基本パラメーターであるクォーク質量の決定を行った。これらは、今後の物理量計算の基礎になる重要なデータを得たことになる。これにより現実のクォーク質量を用いた、アップ・クォーク、ダウン・クォークとストレンジ・クォークの動的効果を考慮した2+1フレーバーの格子QCDのシミュレーションが可能であることが分った。
先のCP_PACS/JLQCD Collabolationのパイオン質量600MeVに比べると大きな進展である。これにより現実のパイオン質量135MeVへのカイラル外挿による系統誤差を取り除くことが出来、信頼ある物理量(ハドロン行列要素等)の計算が可能になる。ただし更なる系統誤差として、有限格子間隔と有限体積効果によるものがあるが、これらは平成22年度以降に調べる予定である。
また、興味ある物理量(ハドロン行列要素)して核子の軸性ベクトル結合定数のクォーク質量依存性を調べた。いくつかのグループが調べているが、統一的な結論がない。やはり物理点近傍での解析が重要になってくる。最終結論を出すには更なる統計が必要で、平成22年度以降の課題である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] SU(2)and SU(3)chiral perturbation theory analyses on baryon masses in 2+1 flavor lattice QCD2009

    • 著者名/発表者名
      石川健一
    • 雑誌名

      Physical Review D 80

      ページ: 054502, 1-17

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Precise determination of the strong coupling constant in Nf=2+1 lattice QCD with the Schrodinger functional scheme2009

    • 著者名/発表者名
      青木慎也
    • 雑誌名

      Journal of High Energy Physics 0910

      ページ: 053, 1-20

    • 査読あり
  • [学会発表] クローバーフェルミオンを用いたNf=2+1格子QCDでの核子の軸性ベクトル結合定数2009

    • 著者名/発表者名
      浮田尚哉
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      甲南大学岡本キャンパス(兵庫県)
    • 年月日
      2009-09-12
  • [備考]

    • URL

      http://www.ccs.tsukuba.ac.jp/PACS-CS/LQCD/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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