本研究ではNvidia社のグラフィックカード(GPU)を用い、格子QCD計算のクォークソルバーをGPUで計算するプログラム開発した。1CPUを用いるこれまでの方法に比べて1枚のGPUを使うことで7~10倍の高速化が得られた。ブロック化したソルバーに含まれる独立な線形問題を各GPUに割り当てる算法を開発し、複数GPUによる並列計算を可能にした。これを用い10フレーバーSU(3)ゲージ理論の結合定数の計算を行った。複数のPCのGPUを用いる並列加法的シュワルツ法による前処理法を開発したが、通信が律速となり良い結果が得られなかった。
|