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2008 年度 実績報告書

量子カスケードを利用した超高速光陰極の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20740153
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

飯島 北斗  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 任期付研究員 (90361534)

キーワード光陰極 / 半導体カソード / 量子カスケード / 次世代放射光源
研究概要

次世代放射光源のための大電流電子銃の開発が世界的に進められ、現時点では、負電子親和力(NEA)-GaAsカソードによって10mA程度のビーム発生が実現している。しかし、カソードの応答時間が遅いため電子パンチが100psまで伸長するという問題が判明した。本研究は、時間応答性に起因する電子パンチの伸長を、量子カスケードレーザー(QCL)の原理を応用して解決することを目的としている。QCLでは冷却した超格子構造の半導体にバイアス電圧を印加し各層の伝導帯にできるミニバンド間の遷移を利用してレーザー発振を行う。このとき、適当なバイアス下において伝導電子の動きが早くなることが期待される。これを光陰極に用いる概念設計を行い、論文に報告した。また、本実験では市販の超格子半導体の何種類かを用いて、冷却およびバイアス電圧を印加した状態で超格子GaAs中を流れるパルス電流を測定し、時間応答性の評価を行なうこととした。QCLはレーザー発振のための反転分布を電流注入によって行なうが、本研究では、現有しているチタンサファイアレーザー(Ti:Sapp.)を使用して、伝導帯への励起を行う。本年度は、半導体冷却のための装置を設計・作成を行った。QCLの冷却温度は10〜100Kの範囲で行なわれており、作成した装置の冷却には液体窒素を用いているレその形状は半導体赤外検出器にも用いられているデュワー型の冷却装置を参考にした。将来、次世代放射光源にこのQCL型のカソードを用いるときは、要求される運転時間から、液体窒素は循環方式にすべきであるが、本研究では利便性からデュワー方式を採用した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] High-Brightness Electron Sources for a Next Generation Light Source by an Energy Recovery Linac2009

    • 著者名/発表者名
      H. Iijima, R. Nagai, N. Nishimori, R. Hajima
    • 雑誌名

      電気学会論文誌C Vol.129No.2

      ページ: 253-258

    • 査読あり
  • [学会発表] JAEAフォトカソードDC電子銃のビームライン構築2009

    • 著者名/発表者名
      飯島北斗, 永井良治, 西森信行, 羽島良一, 本田洋介, 武藤俊哉
    • 学会等名
      日本物理学会第64回年次大会
    • 発表場所
      東京、立教大学
    • 年月日
      2009-03-27

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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