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2008 年度 実績報告書

次世代大強度多目的加速器のための超高速ビーム診断・運転システムに関する開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 20740157
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

佐藤 政則  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教 (90353367)

キーワード加速器 / フィードバック / 高速シミュレーション / 線形加速器 / 同時入射
研究概要

本研究の目的は、次世代大強度多目的線形加速器のための超高効率ビーム制御に関する研究である。線形加速器を効率的に運用する為には、異なるビームモード(電荷量・エネルギー)における安定運転が不可欠となる。このため、ビーム制御システムは、入射部から下流ラインにかけた統一的なオンラインビームシミュレーションを行い、最適なビーム運転パラメタが演算可能であることが望ましい。しかしながら、線形加速器ビームにおいて、高速オンラインビームシミュレーションの実現は非常に困難である。この要因の一つは、低エネルギー部(入射部)での空間電荷効果を考慮した高速計算アルゴリズムが存在しないためである。線形加速器の場合、入射部におけるビームシミュレーションを高精度に行わなければ、下流ラインでの計算結果が現実から大きくずれることとなる。
本研究目的のためには、オンラインビームシミュレーション用の高速計算機サーバが不可欠であり、平成20年度、当該計算機を導入し、ソフトウェア開発・運転環境を整備した。また、KEK入射器は、4つのリングへビーム入射を続けているため、ビームスタディ一時間の確保が困難である。数年前より、KEKB連続入射及びPFトップアップ運転を両立するため、複数リングへの同時入射を目指したアップグレードを進めてきた。平成20年度末には、本アップグレードがほぼ完了し、リングへのビーム入射中に於いてもビーム試験を行うことが可能になりつつある。さらに、オンライン高速ビームシミュレーションのための計算コードを開発中であり、申請者が既に開発した高効率なビーム軌道補正アルゴリズムとの融合を目指している。最終的なビームを用いた実証試験までには至らなかったが、平成21年度中に実施する予定である。ビーム試験において、安定したフィードバック制御動作を確認後、実運転システムでの運用を予定している。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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