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2010 年度 実績報告書

非経験的手法からの系のモデル化手法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20740215
研究機関鳥取大学

研究代表者

吉本 芳英  鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (80332584)

キーワード計算物理 / モデル化 / 特性理論 / 第一原理計 / マルチカノニカル法 / Cu / Zr / 融解
研究概要

CuZr系に本研究計画で提案している手法を適用し、この系のモデル化を行った。昨年度すでに2体的なモデル原子間ポテンシャルではうまくいかないことが判明しているので、本年度はEmbedded Atom Model型のモデル原子間ポテンシャルを試したところ、良い結果を得ることができた。この際、ポテンシャル生成が安定になるよう、短距離部分の形状を工夫する必要があった。Cu単体とZr単体について、その融解転移に着目してモデル化を行った上で、CuZr間の相互作用をCuZrの1:1糸の融解転移に着目してモデル化を行ったところ、それぞれの融解温度の実験値を100K以内の誤差で再現できた。潜熱は純粋な系(Cu,Zr)については2kJ/mol以内の精度が得られたが、CuZr 1:1系については5kJ/mol実験値と食い違った。
得られたモデル原子間ポテンシャルを用いてCuZr系の液体からの急冷によるアモルファス化をシミュレートしたところCu_<60>Zr_<40>のCuが多い組成ではX線実験による二体相関関数を良く再現することができ、特にr=0.3nmのピークの右側に見られる肩をある程度再現できた。一方でCu_<50>Zr_<50>やCu_<45>Zr_<55>のZrが多い組成では、この肩が実験では大きく成長してピークになっていくのに対して、依然として肩のままである食い違いがある。
また計画していた第一原理プログラムの改良も実施し、新しく切り替わった物性研究所スーパーコンピュータシステムのシステムBにおいて、pyrope 640原子系の計算が256CPUまでスケールするなど、その性能を十分に引き出せるプログラムとすることができた。
その他水分子系への適用の準備としてKumagai,Kawamura,Yokokawa potentialの力場計算プログラムを開発した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 第一原理計算とHPC2010

    • 著者名/発表者名
      吉本芳英
    • 雑誌名

      情報処理学会 研究報告

      巻: 2010-HPC-125 No.4 ページ: 1-7

  • [学会発表] Model inter-atomic potential for Cu-Zr system generated using a multicanonical simulation combined with a first-principles calculation2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshihide Yoshimoto
    • 学会等名
      March meeting of the American Physical Society
    • 発表場所
      Dallas, TX, USA
    • 年月日
      2011-03-24
  • [学会発表] 付加機能ソフトM2TDの紹介2011

    • 著者名/発表者名
      吉本芳英
    • 学会等名
      文部科学省「最先端・高性能スーパーコンピュータの開発利用」プロジェクト 次世代ナノ統合シミュレーションソフトウエアの研究開発 第5回公開シンポジウム
    • 発表場所
      甲南大学ポートアイランドキャンパス
    • 年月日
      2011-02-23

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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