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2009 年度 実績報告書

余震の精密解析に基づく地震発生前の絶対応力場復元に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20740258
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

今西 和俊  独立行政法人産業技術総合研究所, 活断層・地震研究センター, 研究員 (70356517)

キーワード絶対応力場 / 余震 / 2007年能登半島地震 / 2007年新潟県中越沖地震 / 2009年駿河湾の地震 / 1995年兵庫県南部地震 / メカニズム解 / 応力テンソルインバージョン
研究概要

適用例を増やすために、新たに2つの地震について解析を行った。また、今年度は最終年度ということで、結果のとりまとめを行った。
1. 1995年兵庫県南部地震への適用
先行研究で発表されている余震のメカニズム解とすべり分布を使用し、兵庫県南部地震の震源域における本震発生前の絶対応力場を推定した。推定された本震発生前の差応力は5MPaほどであり、野島断層の強度は弱いという結果になった。また、差応力に顕著な深さ変化は確認できなかった。
2. 2009年駿河湾の地震への適用
震源域では北北東-南南西にP軸を持つ横ずれ型の地震が多く発生していることが知られている。一方、余震では逆断層型が約半数、横ずれ型が2割程度、残りの大半は横ずれ型と逆断層型の中間型のものであった。余震のメカニズム解の空間分布をみると、横ずれ成分を持つ余震を取り囲むように逆断層型の余震が発生している傾向がみられた。すべり分布を導入した絶対応力場推定には至らなかったが、震源域は本震による応力変化の影響を受けて応力場に変化が生じたことが予想される。
3. まとめ
助成期間中に4つの地震(1995年兵庫県南部地震、2007年新潟県中越沖地震、2007年能登半島地震、2009年駿河湾の地震)について調査を行った。どの地震でも本震発生後、最大主応力の方位に有意な変化は確認できなかったが、逆断層場から横ずれ場、またはその逆の変化が確認された。差応力が推定されたのは兵庫県南部地震と新潟県中越沖地震の震源域で、それぞれ5MPa程度、10HPa以上であった。新潟県中越沖地震の結果についてはEPS誌に掲載された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Stress field in the source region after the 2007 Mw 6.6 Niigataken Chuetsu-oki earthquake deduced from aftershock focal mechanisms : Implication for a pre-mainshock stress field2009

    • 著者名/発表者名
      今西和俊
    • 雑誌名

      Earth Planets and Space 61

      ページ: 1053-1065

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 2007年新潟県中越沖地震の余震のメカニズム解の特徴2009

    • 著者名/発表者名
      今西和俊
    • 雑誌名

      地震予知連絡会会報 79

      ページ: 365-368

  • [学会発表] 2009年駿河湾の地震の余震を用いた応力場解析2009

    • 著者名/発表者名
      今西和俊・武田直人・松下レイケン
    • 学会等名
      日本地震学会2009年度秋季大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2009-10-21
  • [学会発表] 余震のメカニズム解と本震の断層モデルを組み合わせた本震発生前の応力場復元2009

    • 著者名/発表者名
      今西和俊
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合
    • 発表場所
      幕張
    • 年月日
      2009-05-18
  • [学会発表] 2007年新潟県中越沖地震発生後の震源域における応力場の特徴と本震破壊との関係2009

    • 著者名/発表者名
      今西和俊
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合
    • 発表場所
      幕張
    • 年月日
      2009-05-18

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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