研究課題
放射線帯の高エネルギー電子のダイナミクスに重要となるホイッスラー波動の励起過程と粒子加速過程を理解するために、波動粒子相互作用を組み込んだ巨視的モデルの開発とそのパラメータを用いた粒子計算とを組み合わせ、内部磁気圏のホイッスラー波動のダイナミクスに関する研究を実施している。本年度は、ホイッスラー波動の発生する条件を検討するために、人工衛星データにもとづいて、内部磁気圏の各種プラズマパラメータ、および太陽風データを調べた。その結果、放射線帯の高エネルギー電子が大きく増加する高速太陽風通過時においては、内部磁気圏にプラズマシートから高温プラズマが連続して注入され、内部磁気圏の真夜中から朝側において、強いホイッスラーコーラス波動が励起することが明らかになった。一方、磁気嵐時における巨視的シミュレーションからも、プラズマシートの高温プラズマの注入に伴って磁気圏の朝側でホイッスラーモード波動が励起する様子が観測されており、両者は調和的な結果と考えられる。これらのデータ解析およびシミュレーション研究にもとづいた成果について、複数の国際・国内学会について招待講演として報告を行い、また国内外の研究会等で報告を行った。また、査読付き論文として報告した。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (8件)
FUTURE PERSPECTIVES OF SPACE PLASMA AND PARTICLE INSTRUMENTATION AND INTERNATIONAL COLLABORATIONS, AIP press
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