| 研究概要 |
新規触媒としてPSiPピンサー型パラジウム錯体を設計・合成し、これを触媒とする不飽和炭化水素のヒドロカルボキシル化(二酸化炭素の還元的アルキル化)の開発に成功した。1気圧の二酸化炭素雰囲気下、種々のアレン、あるいは原料としてより入手容易な1, 3-ジエン類に対し触媒量の本錯体をAlEt3又はZnEt2存在下作用させると、酸処理後β,γ-不飽和カルボン酸が高収率で得られる。二酸化炭素への求核付加は多置換炭素上で進行し、α位に4級炭素を持つβ,γ-不飽和カルボン酸を高選択的に与える。本反応は、効率、基質一般性からも非常に有用性の高い二酸化炭素固定化反応である。
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