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2008 年度 実績報告書

蒸留可能なメソイオン液体の開発と合成

研究課題

研究課題/領域番号 20750075
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

平下 恒久  名古屋工業大学, 工学研究科, 助教 (50345948)

キーワードメソイオン / イオン液体 / 極性 / 粘度 / ソルバトクロミズム
研究概要

テトラゾリウムメソイオンは、窒素4原子と炭素1原子から構成される複素5員環化合物で、負電荷を環外原子に押しだすことで芳香族性を獲得し、環内には正電荷、環外原子に負電荷を有する分極によって分子内塩となっている。低級アルキル鎖を直接窒素上に有するテトラゾリウムメソイオンが室温で液体となり, また容易に減圧蒸留できることを見いだした。このなかで1-ブチル-3-メチルテトラゾリウム-5-オレートを取り上げ, 諸性質を詳細に検討した。汎用されるイオン液体と比較して本メソイオン液体の室温付近の粘度はきわめて低い(35 mPa/s)ことを明らかにした。また, エーテルよりも水, 水よりも塩化メチレンへと分配される性質を有しており, 反応溶媒として利用した際に水層から生成物をエーテル抽出し, ついで塩化メチレンによるメソイオン液体を抽出することで分離回収再利用が容易であることがわかった。溶媒としての極性を誘電率とソルバトクロミズム色素を用いた測定によって評価したところ, 既存のイオン液体と同等もしくはそれ以上の極性溶媒であることがわかった。環外原子が酸素である上記オレート以外に, チオレートやアルキルアミドを合成し, これらもまた室温で液体となることを見いだした。新しいタイプのイオン液体として大量に供給するために, 1-ブチル-3-メチルテトラゾリウム-5-オレートの合成・精製方法を改良し, 高純度で入手できる方法についても明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 液体メソイオン化合物の合成と機能2008

    • 著者名/発表者名
      高見佳史・廣瀬智史・各務有紀・平下恒久・荒木修喜
    • 学会等名
      第38回複素環化学討論会
    • 発表場所
      県民文化センターふくやま, 福山市
    • 年月日
      2008-11-22

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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