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2008 年度 実績報告書

高圧力センサ用金属錯体薄膜材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20750147
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

武田 圭生  室蘭工業大学, 工学部, 助教 (70352060)

キーワード一次元金属錯体 / 高圧力センサ / 圧カインジケータ / 薄膜 / 粉末X線回折 / 吸収スペクトル
研究概要

中心金属が一次元的に配列する構造を持つ金属-ジオンジオキシマート錯体は加圧により顕著に色を変化させるので、色から圧力を求める圧力インジケータ材料として期待されている。また、加圧により電気抵抗率を急減させる特性から高圧力センサとして利用できる可能性をもつ。石英、サファイア及びダイヤモンドなどの絶縁性透明基板上に薄膜を作成し、電気的・光学的性質の圧力依存性を研究し、最適な基板を決定して高圧力センサ材料を開発する事を目的とする。
今年度はPd-シクロヘキサンジオンジオキシマート錯体[Pd(niox)_2]を合成し高圧下において粉末X線回折及び電子スペクトルの研究を行った。Pd(niox)_2はK_2PdCl_4の飽和水溶液をシクロヘキサンジオンジオキシムの熱飽和エタノール溶液に加えて合成を行った。Pd(niox)_2錯体の薄膜は真空蒸着法を用いてダイヤモンドに蒸着し作成した。高圧下における粉末X線回折は高エネルギー加速器研究機構のPF BL18Cにおいて測定した。電子スペクトル測定は顕微測光装置を開発して行った。Pd(niox)_2の粉末X線回折実験より格子定数を見積ると、加圧によりb軸, c軸は単調に減少した。a軸は加圧すると減少するが0.5GPa付近から増加に転じて2.5GPa付近で極大値をとり、さらに加圧すると減少することを見出した。線圧縮率は軸毎に異なり異方的に圧縮される。Pd(niox)_2薄膜は450nm付近に中心金属の4d-5p遷移に基づく吸収帯を持つ。この吸収帯は加圧により長波長側に大きくシフトした。これは、c軸方向が大きく縮むことによりPd-Pd間距離が接近することに密接に関係している。加圧によりPd(niox)_2薄膜の色が黄色→赤→紫→青というように連続的に変化する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 一次元パラジウム錯体の吸収スペクトルの圧力効果2009

    • 著者名/発表者名
      武田圭生
    • 学会等名
      日本化学会
    • 発表場所
      日本大学理工学部
    • 年月日
      2009-03-29
  • [学会発表] 高圧下におけるPd(niox)_2の構造と電子スペクトル2009

    • 著者名/発表者名
      武田圭生
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      立教大学
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] 高圧下におけるPd-ジフェニルグリオ, キシマート錯体のX線回折と吸収スペクトル2008

    • 著者名/発表者名
      佐々木友哉
    • 学会等名
      高庄討論会
    • 発表場所
      姫路商工会議所
    • 年月日
      2008-11-12
  • [学会発表] テトラセン薄膜の電子スペクトルの圧力及びせん断応力効果2008

    • 著者名/発表者名
      城谷一民
    • 学会等名
      分子科学討論会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      2008-09-25

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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