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2008 年度 実績報告書

ナノシート高次元化プロセスを用いたリチウムイオン伝導性薄膜の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20750164
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 真也  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教 (70396927)

キーワードリチウムイオン伝導体 / 酸化物ナノシート / 層状ペロブスカイト / 薄膜
研究概要

目的とするリチウムイオン伝導性薄膜のビルディングブロックとなるリチウムを構造内に含むナノシートの合成に初めて成功した。このナノシートを積層させ中温度で熱処理することによって目的とするリチウムイオン伝導性薄膜が得られるものと期待される。
1. ナノシートの合成層状ペロブスカイト構造の一種であるRuddlesden-Popper型構造を有するLi_2SrTa_2O_7のSrサイトへの固溶限界を調査し、Li_2(Sr_<0.1>La_<0.5>Li_<0.3>□_<0.1>)Ta_2O_7及びLi_2(La_<0.55>Li_<0.35>□_<0.1>)Ta_2O_7を得た。これら層状化合物の層剥離によってナノシートが得られたことを確認した。組成分析の結果から、SrサイトへのLiの固溶がなされていることと、収率が5-6%程度であることを確認し、構造内にLiを有するナノシートの合成に初めて成功した。
2. ナノシートの積層による薄膜化電気泳動法による薄膜形成を試みた。薄膜が得られることは確認したが、乾燥時や中温度の熱処理時にクラックが生じるため、導電率測定に耐えうる薄膜は得られていない。引き続き、形成・乾燥・熱処理条件の検討を行い、その最適化を行う。
3. リン酸ジルコニウム系材料の検討Li_<0.7>Y_<0.1>Zr_<0.75>P2_O_7という組成の材料が300℃で10^<-3>S/cmを超えるリチウムイオン伝導性を示すことを明らかにした。また、そのような組成の層状リン酸ジルコニウムの合成に成功したが、そのナノシート化はできていない。また、同様の組成の層状リン酸ジルコニウムからリチウムイオン伝導性を示すNASICON型化合物を得た。ナノシート化が可能であれば有望な系であるが、課題が多いことから当面Li_2SrTa_2O_7系材料に注力することとした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Aサイトにリチウムイオンを導入した新規層状ペロブスカイトナノシートの合成2009

    • 著者名/発表者名
      末弘祐基
    • 学会等名
      日本セラミックス協会2009年年会
    • 発表場所
      東京理科大学(野田)
    • 年月日
      2009-03-17

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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