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2009 年度 実績報告書

ナノシート高次元化プロセスを用いたリチウムイオン伝導性薄膜の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20750164
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 真也  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教 (70396927)

キーワードリチウムイオン伝導体 / 酸化物ナノシート / 層状ペロブスカイト / 薄膜
研究概要

層間または構造中にリチウムイオンを有する二次元ナノシート積層体を得た。その熱処理による三次元構造を有するリチウムイオン伝導体は得られなかったものの、比較的大きなリチウムイオン伝導率を示すイオン伝導体を開発した。
1. ナノシートの積層による薄膜化100nm×100nm以下のナノシートの積層で得られる積層体には積層欠陥が多く生じ、元の層状構造の材料とは著しく異なる物性が発現されることが明らかになった。本研究の目的を達成するためには1μm×1μm程度のサイズのナノシートが必要であり、固相法から得た原料からでは困難な大きさであることから、単結晶の育成を試みた。
2. ナノシートの合成Ruddlesden-Popper型構造を有するLi_2SrTa_2O_7単結晶の育成に初めて成功した。300℃において1×10^<-4>S/cmのイオン伝導性を示した。
3. リン酸ジルコニウム系材料の検討層状リン酸ジルコニウムZr(HPO_4)_2・H_2Oのナノシート化及びナノシート積層体を得た。その熱処理ではX線回折を示さない材料が得られるなど、ZrP_2O_7系材料は得られなかった。またZr(HPO_4)_2・H_2Oのイオン交換で得られるZr(LiPO_4)_2・H_2Oを600℃で熱処理することで得られるLiZr_2(PO_4)_3とLi_3PO_4との混合物は200℃で2×10^<-4>S/cm、室温で2×10^<-7>S/cmの高いイオン伝導性を示した。これはLiZr_2(PO_4)_3単体よりも遙かに高い導電率である。高導電率を示す理由は、LiZr_2(PO_4)_3の高温相が室温付近まで安定化されているためであることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Synthesis and lithium ion conductivities of zirconium phosphate-based solid electrolytes2010

    • 著者名/発表者名
      K.Ide, S.Suzuki, M.Miyayama
    • 雑誌名

      Key Engineering Materials 445

      ページ: 105-108

    • 査読あり
  • [学会発表] ナノシートを用いたリチウムイオン伝導性リン酸ジルコニウム系固体電解質膜の作製2010

    • 著者名/発表者名
      井手一人、鈴木真也、宮山勝
    • 学会等名
      第48回セラミックス基礎科学討論会
    • 発表場所
      宜野湾
    • 年月日
      2010-01-12
  • [学会発表] ナノシートプロセスを利用したリチウムイオン伝導性リン酸ジルコニウム系固体電解質膜の作製2009

    • 著者名/発表者名
      井手一人、鈴木真也、宮山勝
    • 学会等名
      第29回エレクトロセラミックス研究討論会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-10-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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