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2008 年度 実績報告書

積層欠陥を利用した窒化アルミニウム蛍光体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20750169
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

武田 隆史  独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主任研究員 (60344488)

キーワード蛍光体 / 局所構造 / 窒化アルミニウム / 光物性 / セラミックス
研究概要

窒化アルミニウムに窒化ケイ素共存のもと発光中心として希土類Euを添加した生成物は、紫外線励起や電子線励起でEuからの青色発光を示す。ウルツ型構造中でどのようにEuが存在しているか不明であったが、透過型電子顕微鏡(TEM)観察からは、Euが積層欠陥構造を生成しウルツ型構造中に存在していると予想されている。本研究では、X線吸収スペクトル(XAFS)測定、詳細なTEM観察を用いて積層欠陥構造について調べた。
X線吸収スペクトル測定のXANES領域の結果では、Euは2価のみで存在しており、3価のEuの共存は観測されなかったEXAFS領域データでEu周りの配位構造を調べると、アニオン12配位のモデルで解析することができた。また原子間距離は0.31nm程度の比較的大きな値であった。通常、Eu2価を含む窒化物蛍光体は赤色など長波長域に発光波長を持つことが多いが、本窒化アルミニウム蛍光体は青色発光を示す。大きな配位数、大きな原子間距離が青色発光の原因の一つと考えられた。TEM-EDSの元素マッピング測定の結果、Euの濃度は積層欠陥領域で大きくなっており、それ以外のウルツ型構造中には観測されなかった。Euが積層欠陥を生成することが明確に確認された。また他の構成元素であるAlやSiでも濃度の偏りが見られ、Euの積層欠陥の生成に関連していると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 窒化アルミニウム蛍光体の組成と構造2009

    • 著者名/発表者名
      武田隆史
    • 学会等名
      第56回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      つくば
    • 年月日
      2009-03-31
  • [学会発表] Luminescence and Structure of Europium Doped Aluminum Nitride Phosphor2008

    • 著者名/発表者名
      武田隆史
    • 学会等名
      The 15th international display workshops
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      2008-12-05

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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