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2008 年度 実績報告書

試料走査タイプ共焦点走査型透過電子顕微鏡の開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 20760027
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

橋本 綾子  独立行政法人物質・材料研究機構, 若手国際研究センター, NIMSポスドク研究員 (30327689)

キーワード共焦点顕微鏡 / 電子顕微鏡 / 三次元可視化法 / ピエゾ駆動試料ホルダー / 深さ分解能
研究概要

透過型電子顕微鏡(TEM)を使った3次元観察方法として、トモグラフィーがよく知られているが、近年、共焦点原理をTEMに応用した共焦点走査型透過電子顕微鏡(共焦点STEM)が注目を集めている。しかし、世界初の共焦点STEM装置は、照射系と結像系に電子線走査システムを用いていたため、三次元断層像の取得が困難であった。そこで、本研究では、光学系を固定し、試料のみを走査することによって画像を得る試料走査タイプの共焦点STEMを開発することを目的とした。
本年度は、ピエゾ駆動機構をもつTEM試料ホルダーを利用し、試料走査システムを開発した。試料ステージの移動の制御、さらに検出器で検出した画像信号との同期は、コンピュータプログラムにより行った。また、焦点位置以外からの電子線を排除するピンホールを検出器直上に配置した。開発したシステムの評価は、ナノ粒子の観察を通して行った。粒子の格子が観察できたことから、横方向については原子分解能を有することを確認した。つまり、システムの試料走査の安定性や制御性が高いことが示された。しかしながら、深さ方向に関しては、ナノ粒子は500nm以上にわたって伸びて観察された。ピンホールの大きさ、観察条件などを変えながら観察したが、三次元断層像が得られるような分解能は得られなかった。現状の共焦点STEMでは、プローブサイズから予想される深さ分解能が得られないことが分かり、次年度の課題となった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Bloch Wave-based Calculation of Imaging Properties of High-resolution Scanning Confocal Electron Microscopy2008

    • 著者名/発表者名
      Kazutaka Mitsuishi
    • 雑誌名

      Ultramicroscopy 108

      ページ: 981-988

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Development of a Stage-scanning System for High-resolution Confocal STEM2008

    • 著者名/発表者名
      Masaki Takeguchi
    • 雑誌名

      Journal of Electron Microscopy 57

      ページ: 123-127

    • 査読あり
  • [学会発表] 共焦点STEMの開発と3次元観察2009

    • 著者名/発表者名
      橋本綾子
    • 学会等名
      日本顕微鏡学会第33回関東支部講演会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-03-07
  • [学会発表] Development of Stage-Scanning Type Confocal STEM2008

    • 著者名/発表者名
      Ayako Hashimoto
    • 学会等名
      Microscopy and Microanalysis 2008 Meeting
    • 発表場所
      Albuquerque in USA
    • 年月日
      2008-08-06
  • [学会発表] 共焦点STEMによる3次元観察のためのシステム開発2008

    • 著者名/発表者名
      橋本綾子
    • 学会等名
      日本顕微鏡学会第64回学術講演会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2008-05-22
  • [学会発表] 共焦点走査型透過電子顕微鏡像の結像特性2008

    • 著者名/発表者名
      三石和貴
    • 学会等名
      日本顕微鏡学会第64回学術講演会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2008-05-21

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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