反発しあった磁石はお互いに消磁しない限り反発しあうが、反発磁石間にある大きさの磁性体を挿入することによって、初期状態では反発しあい、設定値以上の加速度の振動を与えることで、この磁性体を媒介としてこれら反発しあった永久磁石が結合する現象を見出した。この現象を用いて、結合面に導電テープなどを貼り付けなど、振動のリミットスイッチとして応用することで、防犯/災害対策/医療福祉/検査システム、あるいは、粘性液中での吸着/反発作用の設定値の変化より粘度リミッタなどへ展開することである。すでに、永久磁石、磁性体の種類および非磁性材料との組み合わせや形状について調査した結果より、磁力や磁性体の大きさによって任意の特性に設計することができる設計の指針などを示しているが、反発磁石間の磁束を磁性体でどのように制御するかが重要となる。このことを踏まえてより詳細に、測定精度および、測定領域を調査し、そのメカニズムを解明することで物理的な限界を把握し、具体的な応用例を見出し、それぞれの応用に適したスイッチの設計と製作を行う。今年度実施した研究での成果は下記通りである。 (1) バネ係数、減衰係数を導出して、スイッチの構造とそれら係数との定量的な関係を導き出した (2) ものづくり教育のための磁石教材として、公開講座や出前授業などで実施、紹介した。
|