自己き裂治癒能力の応用による構造用セラミックスの接触強度特性向上

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20760067
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 機械材料・材料力学
• 研究機関: 国立大学法人横浜国立大学
• 研究代表者: 高橋 宏治 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (90334630)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2009
• キーワード: セラミックス / 自己き裂治癒 / 接触強度 / ワイブル分布 / 球圧子押込み試験

研究概要

本研究では,セラミックスの接触強度特性に対する自己き裂治癒の効果を明らかにすることを目的とした.製造工程における高効率な加工によって,き裂が多く生じても,き裂治癒の前後のいずれかに最表面の粗さのみ取り除けば,セラミックスの接触強度は大幅に向上した.また,ショットピーニングとき裂治癒の併用で大幅に接触強度が向上した.これらの結果は,セラミックス部材の製造コスト削減や,信頼性向上に大きく貢献できるものであると言える.

研究成果

• [雑誌論文] Crack-healing behavior of Si3N4/SiC composite under stress and low oxygen pressure (2010)
  • 著者名/発表者名: Koji Takahashi, Young-Soon Jung, Yasuto Nagoshi, Kotoji Ando
  • 雑誌名: Materials Science and Engineering:A 527 ページ: 343-3348
  • 査読あり
• [雑誌論文] ショットピーニングと自己き裂治癒を応用したセラミックスの信頼性向上 (2010)
  • 著者名/発表者名: 西尾嘉唯, 木村芳貴, 高橋宏治, 安藤柱
  • 雑誌名: 日本機械学会論文集A編 76-4 ページ: 392-394
  • 査読あり
• [雑誌論文] Crack-healing behaviour of ZrO2/SiC composite ceramics (2010)
  • 著者名/発表者名: Keiji Houjou, Koji Takahashi, Kotoji Ando
  • 雑誌名: International Journal of Structural Integrity 1-1 ページ: 73-84
  • 査読あり
• [学会発表] 自己き裂治癒能力を有するセラミックスの開発とその応用 (2010)
  • 著者名/発表者名: 高橋宏治
  • 学会等名: 日本材料学会, 東海支部, 第4回学術講演会, 基調講演
  • 発表場所: 名古屋市, 名古屋大学工学部
  • 年月日: 2010-03-05
• [学会発表] ジルコニア/炭化ケイ素複合材のき裂治癒挙動およびき裂治癒材の強度特性 (2009)
  • 著者名/発表者名: 須藤駿介, 北條恵司, 高橋宏治, 安藤柱
  • 学会等名: 日本材料学会, 第14回破壊力学シンポジウム
  • 発表場所: 石垣市, 大濱信泉記念館
  • 年月日: 2009-10-24
• [学会発表] 自己き裂治癒を用いた構造用セラミックスの接触強度向上 (2009)
  • 著者名/発表者名: 高橋宏治, 高橋啓太, 西尾嘉唯, 安藤柱
  • 学会等名: 日本機械学会, 日本機械学会2009年度年次大会, ワークショップ「知的材料システムのエネルギー維新への貢献」
  • 発表場所: 盛岡市, 岩手大学工学部
  • 年月日: 2009-09-15
• [学会発表] ショットピーニングと自己き裂治癒を応用したセラミックスの信頼性向上 (2009)
  • 著者名/発表者名: 西尾嘉唯, 木村芳貴, 高橋宏治, 安藤柱
  • 学会等名: 日本機械学会、M&M2009カンファレンス
  • 発表場所: 札幌市, 札幌コンベンションセンター
  • 年月日: 2009-07-25
• [学会発表] 自己き裂治癒能力の応用によるセラミックスの接触強度向上 (2009)
  • 著者名/発表者名: 高橋啓太, 西尾嘉唯, 高橋宏治, 安藤柱
  • 学会等名: 日本機械学会、M&M2009カンファレンス
  • 発表場所: 札幌市, 札幌コンベンションセンター
  • 年月日: 2009-07-25
• [学会発表] セラミックスの接触強度特性に対する自己き裂治癒効果 (2009)
  • 著者名/発表者名: 高橋啓太, 西尾嘉唯, 高橋宏治, 安藤柱
  • 学会等名: 日本材料学会、第58期学術講演会
  • 発表場所: 松山市, 愛媛大学工学部
  • 年月日: 2009-05-24
• [学会発表] ショットピーニングと自己き裂治癒を応用したセラミックスの信頼性向上 (2008)
  • 著者名/発表者名: 西尾嘉唯, 木村芳貴, 高橋宏治, 安藤柱
  • 学会等名: 日本ばね学会2008年度秋季定例行事ばね及び復元力応用講演会
  • 発表場所: 京都市, 京都タワーホテル
  • 年月日: 2008-11-14
• [図書] Advanced Nanomaterials, Vol. 2, Chapter 17, Self-healing of Surface Cracks in Structural Ceramics (2010)
  • 著者名/発表者名: W. Nakao, K. Takahashi, K. Ando
  • 総ページ数: 555-593
  • 出版者: WILEY-VCH
• [備考] 上記〔学会発表〕の(7)が, 日本ばね学会・最優秀ポスター賞およびベストインプレッション賞を受賞した.