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2008 年度 実績報告書

織物CMCのガスタービン環境における体系的信頼性評価技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20760071
研究機関愛媛大学

研究代表者

矢代 茂樹  愛媛大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (00452681)

キーワードセラミックス基複合材料 / 織物複合材料 / 飛翔体衝突損傷 / 粒子法
研究概要

織物CMC(セラミックス基複合材料)に対する信頼性評価技術の確立を目指し, 本年度は, 飛翔体衝突試験での損傷を詳細に観察することで, 飛翔体衝突に伴う損傷進展のメカニズムを実験的に明らかにすることを第一の目的とした。そこで, 2次元平織CMCの飛翔体衝突試験を行った。直径2.5mmの鋼球を, 電熱型銃を用いて100-600m/sの速度で織物CMC平板に衝突させ, 材料表面および内部に発生する損傷を光学顕微鏡やX線CT装置を用いて詳細に観察した。衝突表面および裏面におけるクレーター周辺の損傷領域の投影面積は, 衝突速度の増加に伴って増加した。クレーターの投影面積は一定値に収束した一方で, その周囲の繊維破断などの損傷の発生した面積は増加した。また, 材料内部では, いずれの衝突速度においても衝突方向に対して斜め方向にき裂が発生している様子が観察できた。さらに, その周囲には層間はく離が発生しており, 損傷が板厚を貫通した(衝突速度150m/s以上)試験片では, より多くの層間はく離を確認できた。以上より, 飛翔体衝突によって, その直下で材料をカタストロフィックに破壊し, 同時に斜めのき裂を発生させ, それらで吸収しきれなかった衝突のエネルギーが繊維破断と層間はく離を引き起こしたという損傷のメカニズムを推定できた。
さらに, 飛翔体の高速衝突の際の材料の大変形と損傷・剥落を解析的に評価するため, 本年度において粒子法を利用した損傷進展シミュレーションを構築した。構築したシミュレーションに材料破壊モデルを導入し, 単体のセラミックスの飛翔体衝突損傷挙動を再現できることを確認した。また, 粒子法において直交異方性弾性体を扱えるよう改善を施した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 粒子法を用いた短繊維強化プラスチックの射出成形シミュレーション2009

    • 著者名/発表者名
      矢代茂樹, 岡部朋永, 松島紀佐
    • 学会等名
      九州大学応用力学研究所平成20年度共同利用研究集会「ナノ複合材料等次世代複合材料の創製及び評価」
    • 発表場所
      九州大学応用力学研究所(福岡県春日市)
    • 年月日
      2009-01-10
  • [学会発表] 粒子法を用いた飛翔体衝突シミュレーション2008

    • 著者名/発表者名
      矢代茂樹
    • 学会等名
      東北大学機械系複合材料研究センター第3回複合材料研究セミナー
    • 発表場所
      愛媛大学(愛媛県松山市)
    • 年月日
      2008-09-02

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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