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2008 年度 実績報告書

発熱分布を制御した触媒燃焼の利用によるジメチルエーテルのマイクロ改質

研究課題

研究課題/領域番号 20760132
研究機関京都大学

研究代表者

齋藤 元浩  京都大学, 工学研究科, 助教 (90314236)

キーワード燃料改質 / 触媒燃焼 / ジメチルエーテル / 水素生成 / 熱収支
研究概要

本研究ではジメチルエーテル(dimethyl ether, DME)の改質による水素生成に関する実験を行った. DMEは無毒性で可搬性に優れており, 改質器の小型化・軽量化に成功すれば, 携帯機器用の電源として小型の燃料電池システムへの燃料供給への応用も考えられる.
試作した改質器は外管8mm, 内管4mm, 長さ100mmからなる二重管型の構造をしている. 外側流路においてDMEの水蒸気改質を行う. 改質の効率を高めるためにCu-Feスピネル酸化物とγアルミナの混合触媒を充填している. DME水蒸気改質は吸熱反応であるため熱源を要する。内側流路はその熱源の役割を担うよう, 微小容積でも反応が保持できる白金触媒による水素の触媒燃焼を行った. また, 触媒燃焼は気相燃焼と比較すると温度制御が容易であるという利点も有する.
その結果, 触媒燃焼側の条件を変えることにより, 温度が高くなるにつれDME転化率を向上させることができた. 一方で, 過度に高温になる場合においては一酸化炭素やメタンが生じるため, 適度な温度領域を作るべく触媒燃焼の制御が必要であるという知見を得た.
内外側流路における温度分布は山型であり, 流路入口からまもなく触媒燃焼は完了していると推察される. つまり, 本年度の実験装置の長さ100mmはいささか過剰であった. また, 外側触媒における最高温度と最低温度(出口付近)の差が250℃程度と想定していた値よりも大きかった. 熱損失を減らす, そして, 温度制御を容易とする観点から次年度における装置はより短くする予定である. また, 触媒燃焼用の触媒担持分布を変えることで温度制御が可能となるよう擬似三重管構造にすることを考えている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Experimental and Numerical Study of Catalytic Combustion using Heat Recirculation in a Double Tube2008

    • 著者名/発表者名
      Motohiro Saito, Takeshi Genko, Sho Tomita, Hiroshi Iwai, Hideo Yoshida
    • 雑誌名

      Proceedings of the Second International Forum on Heat Transfer (IFHT2008)

      ページ: 51

    • 査読あり
  • [学会発表] 触媒燃焼を熱源とした二重細管型ジメチルエーテル改質器に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      齋藤元浩, 久保直大, 片岡祐太, 岩井裕, 吉田英生
    • 学会等名
      第46回燃焼シンポジウム
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2008-12-03

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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