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2008 年度 実績報告書

直接数値シミュレーションによる超臨界圧流体の乱流熱伝達メカニズムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20760142
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

関 洋治  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 博士研究員 (00469793)

キーワード超臨界圧流体 / 乱流熱伝達 / 数値シミュレーション
研究概要

超臨界圧流体は、環境への負荷が少なく、化学的に安定・安全、低コストである。現在、固有な特徴を活かした工業分野への応用が、急速に進んでいる。有用物質の抽出において、不燃性で溶解力の大きい超臨界圧二酸化炭素を抽出溶媒とすることは、環境にやさしく、グリーンサスティナブルケミストリーの視点から注目を集めている。原子力の分野では、超臨界圧水を冷却材とするスーパー高速炉の研究が進行中である。さらに、将来の核融合炉でも高い発電効率が取得可能なため、有力な設計概念の一つとなっている。
基礎学術分野においては、実験や理論から、擬臨界点付近の伝熱劣化や乱流熱伝達現象の把握が進んでいる。しかしながら、正確な計測が困難な物理量に関しては、未だ経験則の域を脱していない。また、支配方程式にモデル化を施した数値計算での研究も行われているが、経験式を含むため、精度の信頼性に欠けるのが実情である。他方、本研究でのモデルを用いない直接数値シミュレーション(DNS)は、高精度な結果を取得可能である。
超臨界圧流体の乱流熱伝達現象のメカニズム解明は、工業分野から基礎学術分野にわたって大きな貢献が可能であることから、本研究は画期的な研究となりうる。
本研究では、超臨界圧水、超臨界圧二酸化炭素を対象とし、変物性を考慮した単相流の大規模な平行平板間乱流の直接数値シミュレーションを実施することを最終目的とする。特に、瞬時場を可視化することによって、伝熱劣化現象と乱流熱伝達現象の関連性を把握し、モデルの精度向上に必要な乱流プラントル数、乱れのエネルギー収支等の乱流統計量の取得を目指す。さらに、ヌッセルト数など既存の整理式との比較を行い、DNSの結果に基づいた強制対流熱伝達の整理式の修正を行う。本年度は、超臨界圧流体の物性変化に対応可能なDNSを実施するためのプログラムコードの準備と作成に着手した。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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