研究概要 |
平成20年度は路面状況の異なる環境化における歩行の生体計測装置を製作した.その結果出身地と歩行の生体情報の関係を調査した結果,足圧分布との相関関係が見られ,筋電および心拍数との相関関係はあまりなかった. この結果から,平成21年度は足圧分布に着目したポータブル型計測システムの構築を目指す.前年度の結果から出身地ごとに足圧の分布箇所や接地タイミングが違うことがわかったので,今年度は圧力センサをベースとしたシステム構築を行った.具体的には次の項目について取り組んだ. (1)圧力センサをベースとした足圧用ポータブル型計測システムの構築 (2)上記システムを用いたフィールドテスト 薄型圧力センサを使用した足圧用計測システムを構築した.既製の圧力センサを用いて計測システムの校正した結果,相関の高い結果であった.このシステムを使用して,出身地の異なる被験者の計測結果を解析・評価することにより,地域別の歩行運動の特徴,特に足圧荷重の分布と歩行周期の違いを数値化することができた.ニューラルネットワーク(以下N.N.とする)を使用した出身地別の歩行の特徴の推定は,被験者数および実験回数が少なかったため学習が収束せずモデル構築ができなかった.
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