本研究は2脚歩行ロボットの受動車輪による高速移動を目的としたものである。すでに小型のロボットで実証試験を行っていたが精度が悪く検証が不十分であったため、本補助金による計画の第一の柱は理論検証に耐えうる高精度なロボットの開発である。本年度は前年の基礎開発の成果を受け、ロボット本体の開発を行った。具体的には、人間の脚とほぼ同サイズの脚を有する12自由度のロボットであり、股関節がヨー・ロール・ピッチ、膝がピッチ、足首関節がピッチ・ロールの軸をもつ。股関節、足首関節は一点で直交している。駆動は80WのACサーボモータとハーモニックドライブにより、胴体内部にモータの制御系を搭載した。構造部には超々ジュラルミンを搭載し、保守性の良い機体設計を行った。外部から有線で電力と関節の目標角度を供給して動作する。足部には前年開発した曲率可変台車を改良した物を取り付けた。本ロボットにより、歩行実験および受動車輪と脚運動を組み合わせた走行(ローラーウォーク)実験を行い、いずれでも数値的な目標値との誤差がほぼない動作ができることを確認し、開発の目標を果たした。次いで、本ロボットを用いて、ローラーウォーク軌道の生成に関する検討を行った。具体的にはこれまで正弦波を用いて生成していたために軌道の修正が難しかったが、これをパラメトリックなベジェ曲線に代替し、制御点の修正によって動的に軌道変更できるめどをつけた。次年度は本ロボットによるリアルタイムの軌道生成を可能とする手法の開発を主たる目標として研究を進める。
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