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2010 年度 実績報告書

電子の電荷とスピンを利用した電子デバイスの開発と透明な磁石の探索に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20760204
研究機関中部大学

研究代表者

田橋 正浩  中部大学, 工学部, 准教授 (60387636)

キーワード希薄磁性半導体 / II-VI族化合物半導体
研究概要

近年、次世代デバイス用の材料として半導体と磁性体の両方の特性を併せ持つ希薄磁性半導体が注目されている。本研究では、あたらしい希薄磁性半導体の探索として、第一原理による理論計算により室温で強磁性を示すと予測されているバナジウム添加ZnSeの作製と評価を行った。バナジウムの添加原料には有機金属原料であるビスエチルシクロペンタジニエルバナジウムを用いた。これまでに用いた原料であるトリエトキシバナジルは室温では液体状態にあるが構成元素に酸素を含むため、純粋なバナジウムだけでなく酸化バナジウムが混入する恐れのある原料であった。これに対してビスエチルシクロペンタジニエルバナジウムは室温で液体状態にあり、構成元素に酸素を含まない理想的なバナジウム添加原料と考えられる。しかしながら蒸気圧に関する詳細なデータはないため、原料バブラーの温度とそこに流し込むキャリアガスの流量を一定とした条件でバナジウム添加ZnSe膜の作製を行った。バナジウム添加ZnSeが強磁性を示すための条件として、ZnSe結晶中のバナジウムは亜鉛サイトに置換されていることが要求される。ZnSe結晶中の亜鉛サイトに4配位のバナジウムが取り込まれると、バナジウムの3d電子のエネルギー準位は^4T_1,^4T_2,^4A_2に分裂する。光吸収測定の結果から2.2μmに^4T_1から^4T_2への遷移に起因するピークが見られ、ZnSe中のバナジウムは閃亜鉛鉱型結晶構造を形作る4配位の状態で置換されていることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ビスエチルシクロペンタジニエルバナジウムを用いたV添加ZnSe膜のMOVPE成長2011

    • 著者名/発表者名
      田橋正浩
    • 学会等名
      2011年春季 第58回 応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      神奈川工科大学(東北関東大震災のため中止。ただしに講演予稿集(DVD)は発行されたため,本講演会での発表は成立したものとみなされています)
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] ビスエチルシクロペンタジニエルバナジウムを用いたV添加ZnSe膜のMOVPE成長2011

    • 著者名/発表者名
      田橋正浩
    • 学会等名
      2011年電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      東京都市大学(東北関東大震災のため中止。ただしに講演予稿集(DVD)は発行されたため,本講演会での発表は成立したものとみなされています)
    • 年月日
      2011-03-17

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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