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2008 年度 実績報告書

センサ素子の超低周波出力信号を自然エネルギー駆動で処理する集積回路

研究課題

研究課題/領域番号 20760237
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

和田 和千  豊橋技術科学大学, 工学部, 准教授 (00302943)

キーワード生体信号処理 / 低周波信号 / 自然エネルギー / 低電圧 / 低電力 / ログドメイン / 逐次比較型 / ディジタル基板雑音
研究概要

生体などから得た低周波の信号を, 携行可能なシステムで処理し, 無線送信するための集積回路設計を目的とし, 電源電圧1 V未満で動作するように設計している.
まず, 雑音除去と帯域制限のためのフィルタを検討した. 既に研究代表者らが提案した低電圧・低電力用フィルタが, 基底信号処理に好適であることに着目している. 低周波信号処理に必要な大きな容量値を, ミラー効果の双対原理に基づいて等価的に実現しており, 多少の損失が生ずるものの0.6V動作の回路が実現できるとの見通しを得た.
次に, フィルタの後段となるアナログ・ディジタル変換回路(ADC)を設計した. 低周波信号であるため, 逐次比較型や信号分割型を採用している. さらに1サンプルの変換処理に比べ標本化周期が長いことから, 変換後に緩衝器や比較器の電源を切ることで電力の削減が図れる. 0.4Vp-pの信号に対して8ビットを出力するとき, 30%程度まで低電力化できた.
さらに, ADC出力のディジタル信号を処理する回路が, アナログ回路と同一の集積回路基板上に実現されることを見通し, 予想される問題であるディジタル基板雑音の低減にも取り組んだ。複数の雑音源についての低減効果の感度に注目し, さらに適切な近似を導入して理論解析を可能とすることで, 非常に有効に雑音低減ができる回路構造を導くことができた.
上述をまとめると, 目的のシステムを0.8V程度で実現できることがわかった. 今後はこれらを統合して具体的な設計をし, 実証する必要がある.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 広範囲に分布するディジタル回路で発生する基板雑音の打ち消し回路2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木寛人, 和田和千, 田所嘉昭
    • 雑誌名

      電子情報通信学会和文論文誌A Vol.J92-A

    • 査読あり
  • [学会発表] MOSトランジスタを分割することで熱雑音を低減した増幅回路2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木寛人, 和田和千, 田所嘉昭
    • 学会等名
      電気学会電子回路研究会
    • 発表場所
      石垣市大濱信泉記念館
    • 年月日
      2009-01-22
  • [学会発表] 信号分割手法を適用したパイプライン型ADCの小容量構成2009

    • 著者名/発表者名
      中川雄介, 和田和千, 田所嘉昭
    • 学会等名
      電気学会電子回路研究会
    • 発表場所
      石垣市大濱信泉記念館
    • 年月日
      2009-01-21

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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