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2009 年度 実績報告書

センサ素子の超低周波出力信号を自然エネルギー駆動で処理する集積回路

研究課題

研究課題/領域番号 20760237
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

和田 和千  豊橋技術科学大学, 工学部, 准教授 (00302943)

キーワード生体信号処理 / 低周波信号 / 自然エネルギー / 低電圧 / 低電力 / 信号分割手法 / 逐次比較型 / ディジタル基板雑音
研究概要

1V未満の電源電圧で動作し,消費電力が数十μW未満で,1~10Hzの信号を雑音や他の信号から分離できるダイナミックレンジ70dB以上の集積回路を実現している.自然エネルギーを利用してセンシング信号を計測する集積回路を,現在の製造プロセスの主流であるCMOSにより安価に実現することを目指しており,帯域制限用のフィルタとアナログ・ディジタル変換回路(ADC),ならびにディジタル回路から基板を経由する雑音で変換前の信号が劣化するのを防ぐ機構の設計と試作を行い,評価している.帯域制限用フィルタ0.18μmにおいては,電源電圧0.6Vでの動作を可能とし,さらに89dBもの広いダイナミックレンジを達成した.また,ADCとして,低電圧化に適すると考えられる逐次比較型とパイプライン型の改良を検討した.逐次比較型は,雑音による変動の理論的考察とともに設計・試作を通して,低電圧下での出力雑音の分散が大きく,アルゴリズムによる信号劣化の改善を図っていく必要性を明らかにした.また,パイプライン型においては,低電圧時の素子バラツキの影響を緩和できる信号分割手法に基づき構成し,信号対雑音比を拡大するために容量数の削減と1段あたりの入出力特性の変更で改善した.さらに,ディジタル回路基板雑音の軽減には,従来,雑音と逆相の打ち消し信号を注入していた領域を帯状から点へと変更し,理論的にその有効性を示すことができた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 基板雑音を打ち消す信号を点状の領域へ注入する雑音低減回路2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木寛人, 和田和千, 田所嘉昭
    • 雑誌名

      電気学会論文誌C 129

      ページ: 1527-1533

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A 0.6-V Dynamic Biasing Filter With 89-dB Dynamic Range in 0.18-μm CMOS2009

    • 著者名/発表者名
      Ippei Akita, Kazuyuki Wada, Yoshiaki Tadokoro
    • 雑誌名

      IEEE Journal of Solid-State Circuits 44

      ページ: 2790-2799

    • 査読あり
  • [学会発表] 電源電圧0.8Vで動作させる10bit逐次比較型ADCの試作回路における雑音の影響2010

    • 著者名/発表者名
      瀬川健太郎, 和田和千
    • 学会等名
      電気学会・電子回路研究会
    • 発表場所
      群馬大学・同窓記念会館
    • 年月日
      2010-03-26
  • [学会発表] 微細プロセス向け高精度・低消費電力なパイプライン型ADCの構造2009

    • 著者名/発表者名
      中川雄介, 和田和千
    • 学会等名
      電気学会・電子回路研究会
    • 発表場所
      宮崎・ホテルメリージュ
    • 年月日
      2009-10-30
  • [学会発表] 信号分割手法に基づくパイプライン型ADCの高精度化の検討2009

    • 著者名/発表者名
      中川雄介, 和田和千
    • 学会等名
      電子情報通信学会ソサイエティ大会
    • 発表場所
      新潟大学・五十嵐キャンパス
    • 年月日
      2009-09-18
  • [学会発表] 比較器のオフセット電圧への耐性を高めた1.5bitパイプライン型ADC2009

    • 著者名/発表者名
      中川雄介, 和田和千
    • 学会等名
      電気関係学会東海支部連合大会
    • 発表場所
      愛知工業大学
    • 年月日
      2009-09-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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