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2008 年度 実績報告書

高速なAteペアリング計算アルゴリズムの拡張とその世界最高速実装

研究課題

研究課題/領域番号 20760241
研究機関岡山大学

研究代表者

野上 保之  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教 (60314655)

キーワードペアリング / 非超特異ペアリングフレンドリ曲線 / 拡大体 / 楕円曲線暗号 / 匿名認証
研究概要

これまで電子認証というと、一対一に対応する「ある特定のパスワード(ローマ字や数字の並び)の組が必要であり、一方をウェブなどに公開し、もう一方は決して漏洩しないよう秘密に保管をする。「秘密に保管すべきパスワードを、漏洩したり紛失したりしてはいけない」ことは言うまでも無く、万が一そのようなことがあった場合にはこれら鍵の組を作り直さなければならないし、登録し直さなければならない。電子認証機能をコンピュータなど用いて機械的な仕組みとしてシステム化する場合、検証するためのパスワードがこのような理由でしばしば変わり得るということは、極めて不都合な問題であり、電子認証技術がより広まっていく上での大きな足枷となっていた。そこにIDベース暗号というものが提案された。これは、公開するパスワードにランダムに選ばれたローマ字や数字の並びではなく、例えばメールアドレスや人の名前のような、むしろ個人の情報に基づく(まさに「IDべース」ということ)ものを使用することができ、その上で十分に安心・安全な電子認証の機能を提供できるという画期的な技術である。IDベース暗号においてもっとも重要となるのが、複雑な数学理論に基づいたペアリングと呼ばれる計算処理であり、それを高速化することが課題となっていた。これに対する当研究室のこれまでの成果は、BN(Barreto-Naehrig)曲線を中心としたある一部のペアリングフレンドリ曲線にしか、その高速化を達成できないものであった。そこで平成20年度では、この高速化手法を拡張し、新たなクラスの曲線としてFreeman曲線に対して適用できることを理論的に示すことができ、研究会発表することができた。加えていま現在、そのアルゴリズム開発、コスト評価、計算機による実証実験を行っているところである。これには、定義体における四則演算を併せて準備する必要があり、その効率的な実装手法の開発についても着手し、いま研究開発を進めているところである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 整数変数Xを用いて改良したクロスツイストAteペアリング2008

    • 著者名/発表者名
      酒見由美, 加藤英洋, 野上保之, 森川良孝
    • 学会等名
      コンピュータセキュリティシンポジウム2008
    • 発表場所
      沖縄
    • 年月日
      2008-10-08
  • [備考]

    • URL

      http://www.trans.cne.okavama-u.ac.jp/~nogami/jp_new_index.html

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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