研究課題
本年度は昨年度実施した電力モニタリングアプリケーションを対象とし、消費電力情報をイベントとするようなセンサノード間の通信機構およびウェイクアップ機構について研究を行った。具体的には、消費電力情報から家電等の状況推定を行う技術を開発し、ユーザによる家電の利用状況(コンテキスト)を推定するアルゴリズムを開発した.また、そのコンテキスト情報をトリガとして、確率的にデータ配送を行うシンプルな通信プロトコルを設計した。さらに、そのプロトコルの消費電力的な効率を改善する目的で、位置情報と時刻情報を利用しつつ消費電力的な観点から効率的にデータ配送を行う通信プロトコルを開発した。また、通信のさらなる低消費電力化を目指し、確率的データ構造を用いたウェイクアップ機構について検討を行い、その初期的な評価までをおこなった。これら研究成果によりコンテキスト情報に基づいて活性化するセンサネットワークシステムの基礎技術の確立を行うことができた。また、電力モニタリングアプリケーションにこれを適用することにより、開発した技術の有用性を具体的な形で示すことができた。
すべて 2009
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計測と制御 Vol.48,No.7
ページ: 548-553
電子情報通信学会論文誌 Vol.J92-B,No.4
ページ: 605-614