十分統計量に着目した情報源および通信路に対するユニバーサル符号の理論解析と設計

2010 年度 自己評価報告書

• 研究課題/領域番号: 20760250
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 通信・ネットワーク工学
• 研究機関: 湘南工科大学
• 研究代表者: 有村 光晴 湘南工科大学, 工学部, 講師 (80313427)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2011
• キーワード: 情報理論 / データ圧縮 / 十分統計量

研究概要

本研究の目的は,無歪みデータ圧縮アルゴリズムを対象として,これまで以上に性能の良いデータ圧縮アルゴリズムを開発するための方法論を構築することを目指すことである.
その手段として,十分統計量を用いてアルゴリズムの理論的解析を行なうことで,圧縮アルゴリズムのユニバーサル性について,情報理論的・統計学的に統一的な解釈を与えることを目指す.具体的には,これまでに提案されている各種アルゴリズムを大きくFV符号(固定長ブロック-可変長符号語符号)とVF符号(可変長ブロック-固定長符号語符号)の2種類のクラスに分類し,それぞれのクラスの符号に対して,ユニバーサル符号と呼ばれている符号を十分統計量を用いて解釈することにより,その圧縮性能のユニバーサル性がどこから来ているのかを明らかにする.

研究成果

• [雑誌論文] On the Average Coding Rate of the Tunstall Code for Stationary and Memoryless Sources (2010)
  • 著者名/発表者名: Mitsuharu Arimura
  • 雑誌名: IEICE Trans. Fundamentals Vol.E93-A ページ: 1904-1911
  • 査読あり
• [学会発表] 情報スペクトルの幅と固定長符号化の最悪冗長度 (2011)
  • 著者名/発表者名: 古賀弘樹, 有村光晴, 岩田賢一
  • 学会等名: 電子情報通信学会技術研究報告No.IT-2010-83, pp.93-98
  • 発表場所: 大阪大学
  • 年月日: 20110303-20110304
• [学会発表] The Minimum Achievable Redundancy Rate of Fixed-to-Fixed Length Source Code for General Sources (2010)
  • 著者名/発表者名: Mitsuharu Arimura, Ken-ichi Iwata
  • 学会等名: Proc. 2010 International Symposium on Information Theory and its Applications (ISITA2010), pp.595-600
  • 発表場所: Taichung, Taiwan
  • 年月日: 20101017-20101020
• [学会発表] 一般情報源に対する無歪みFF符号の最小達成可能冗長度レート (2010)
  • 著者名/発表者名: 有村光晴, 岩田賢一
  • 学会等名: 電子情報通信学会技術研究報告,No.IT2010-21, pp.57-62
  • 発表場所: 工学院大学
  • 年月日: 20100722-20100723
• [学会発表] On the Achievable Redundancy Rate of Fixed Length Source Code for General Sources, Proc (2010)
  • 著者名/発表者名: Mitsuharu Arimura, Ken-ichi Iwata
  • 学会等名: 2010 IEEE International Symposium on Information Theory (ISIT2010), pp.126-130
  • 発表場所: Austin, TX, USA
  • 年月日: 20100613-20100618
• [学会発表] 一般情報源に対するFF 符号およびVF 符号の冗長度レートについて (2010)
  • 著者名/発表者名: 有村光晴, 岩田賢一
  • 学会等名: 電子情報通信学会技術研究報告,No.IT2009-136, pp.413-418
  • 発表場所: 信州大学
  • 年月日: 20100304-20100305
• [学会発表] A Converse Coding Theorem for Variable-to-Fixed Length Source Coding of General Sources (2010)
  • 著者名/発表者名: Mitsuharu Arimura, Ken-ichi Iwata
  • 学会等名: Proc. the 33rd Symposium on Information Theory and its Applications (SITA2010), pp.349-352
  • 発表場所: Matsushiro, Nagano, Japan, Nov
  • 年月日: 2010-12-01
• [学会発表] 定常無記憶情報源に対するTunstall符号の個別冗長度 (2009)
  • 著者名/発表者名: 有村光晴
  • 学会等名: 第32回情報理論とその応用シンポジウム(SITA2009)予稿集,pp.619-624
  • 発表場所: 山口県山口市湯田温泉
  • 年月日: 20091201-20091204
• [図書] 情報理論(渋谷智治著) (2008)
  • 著者名/発表者名: 白木善尚編, 村松純, 岩田賢一, 有村光晴
  • 総ページ数: 89-135
  • 出版者: オーム社