• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

酵母のシステム生物学におけるシステム同定手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20760274
研究機関宇都宮大学

研究代表者

東 剛人  宇都宮大学, 工学研究科, 准教授 (60308179)

キーワード制御工学 / システムバイオロジー / システム同定 / 酵母 / タンパク質ネットワーク / 細胞分裂
研究概要

平成21年度の研究では,まず,酵母の細胞分裂に関係する主要な6つのタンパク質から構成されるタンパク質ネットワークの動的振る舞いを表現する6次元の非線形微分方程式を化学反応論に基づいて導出し,平成20年度における提案手法を適用することにより新たに推定される未知ネットワーク結合の役割をロバストネスの観点から理論的に明らかにした.具体的には,感度解析手法を適用することにより,酵母の細胞分裂ロバストネスを上させるネットワーク結合が存在することを明らかにし,細胞内に推定されたネットワーク結合の存在の可能性を示唆することができた.また,逆にロバストネスを低下されるネットワーク結合の存在も予測され,これにより細胞分裂の繰り返しにより増殖する癌細胞を効果的に抑制する制御方法の可能性を示唆することができた.さらに,平成20年度における提案手法の有効性を検証するため,酵母の細胞分裂に関連する9つのタンパク質を対象とし,そのタンパク質ネットワークを推定した.その結果,従来の研究結果では未知であるいくつかのネットワーク結合の存在の可能性が示唆された.また,タンパク質ネットワーク結合が時間に依存して変化することを同定する新たな時変システム同定手法の提案をおこない,ネットワーク結合の時間変化を予測可能とすることができ,細胞分裂に関連するタンパク質の時間的な振る舞いを理解することの可能性が示された.ノイズを考慮した場合の提案手法の有効性も検証した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] An Approach to Estimationof Protein Networks for Cell Cycle Based on Least-squares Method2010

    • 著者名/発表者名
      Takehito Azuma, Masachika Kurata, Noriko Takahashi, Shuichi Adachi
    • 雑誌名

      Proceedings of the 4th International Conference on Sensing Technology (CD-ROM)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] An Estimation of Protein Networks in Yeast based on Least-squares Method2009

    • 著者名/発表者名
      Noriko Takahashi, Takehito Azuma, Shuichi Adachi
    • 雑誌名

      Proceedings of ICROS-SICE International Joint Conference 2009 (CD-ROM)

      ページ: 196-199

    • 査読あり
  • [学会発表] 6次元セルサイクルシステムに対するタンパク質ネットワーク推定とロバストネス解析2010

    • 著者名/発表者名
      東剛人
    • 学会等名
      計測自動制御学会 第10回制御部門大会
    • 発表場所
      熊本大学(熊本県)
    • 年月日
      2010-03-16
  • [学会発表] 細胞分裂におけるタンパク質ネットワーク推定とロバストネス解析2009

    • 著者名/発表者名
      東剛人
    • 学会等名
      計測自動制御学会システム・情報部門学術講演会
    • 年月日
      20090000

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi