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2009 年度 実績報告書

受動性に基づく複数ロボットのシンクロ視覚フィードバック制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20760281
研究機関産業技術大学院大学

研究代表者

村尾 俊幸  産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 助教 (00447038)

キーワード制御工学 / 視覚フィードバック / シンクロ制御 / 機械力学・制御 / 知能ロボティックス
研究概要

昨年度は,一台のカメラマニピュレータと作業をおこなうための作業マニピュレータが複数台からなるシステムに対して非線形の微分方程式でモデリングし,さらに受動性に基づいて提案した制御則との閉ループ系に対して安定性の検証をおこなった.しかしその安定性の解析では,ある特殊な場合において,目標相対位置姿勢との間の偏差(制御偏差)と他のマニピュレータとの間の同調の偏差(シンクロ偏差)が相殺されてしまい,制御目的が達成されていないときが生じていた.本年度は,前年度の安定性の解析に加えてゲルシュゴーリンの定理を用いることで,前年度提案した制御則がそのような特殊な場合においても制御偏差とシンクロ偏差が個別にゼロになり,制御目的が達成されることを証明した.
さらに提案する制御則を検討するために,計算用のソフトウェアであるMATLABとSimulinkを用いて,三次元シミュレータを作成し,提案した制御則の有効性を検証した.本同調制御則を適用させることで,従来研究でおこなわれていた同調要素を考慮しない制御よりも同調する速度が速くなることが確かめられた.また,特にある数台のマニピュレータに外乱トルクが入れられた場合,本制御則ではシステム全体に対する偏差の影響を著しく抑えられることがシミュレーションを通じて確認できた.この意味において,本制御則は従来の制御則よりも外乱に対してロバストな制御則になっていると言える.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 固定カメラシステムに対する安定化予測ビジュアルフィードバック制御2009

    • 著者名/発表者名
      村尾俊幸, 河合宏之, 藤田政之
    • 雑誌名

      電気学会論文誌C 129

      ページ: 630-638

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Passivity-Based Control of Dynamic Visual Feedback Systems with Movable Camera Configuration2009

    • 著者名/発表者名
      T.Murao, H.Kawai, M.Fujita
    • 雑誌名

      Electronics and Communications in Japan 92

      ページ: 1-11

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 受動性に基づく固定カメラ構造の3次元視触覚フィードバック制御2009

    • 著者名/発表者名
      河合宏之, 村尾俊幸, 藤田政之
    • 雑誌名

      システム制御情報学会論文誌 22

      ページ: 273-279

    • 査読あり
  • [学会発表] Passivity-based Synchronized Visual Feedback Control for Eye-to-Hand Systems2009

    • 著者名/発表者名
      T. Murao, H. Kawai, M. Fujita
    • 学会等名
      The 35th Annual Conference of the IEEE Industrial Electronics Society
    • 発表場所
      Porto, Portugal
    • 年月日
      2009-11-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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