研究概要 |
本研究は, 社会基盤構造物に対する定量的かつ効率的な維持管理手法の創出を目指し, 高密度計測を可能とするモニタリーングノードの開発を目的としている. 以下に, 各研究項目の本年度の実績について説明する. (1) レーザードップラー速度計を利用したモニタリングノード (株)計測リサーチコンサルタントと共同で, 遠隔かつ自動連続に振動モニタリングを可能とするシステムの開発を進めている. 本年度は, レーザーの計測距離と精度に関する検証実験, 計測データから動特性量を自動抽出する解析システムのプロトタイプ開発を行った. また, 適用試験として, 広島市の大芝大橋にて一昼夜の連続運転を実施した. (2) MEMS要素技術を利用したモニタリングノード MEMS技術の発展により, その要素技術の高性能化, 低価格化が急速に進んでいる. そこで, 本項目では, これらMEMS要素技術を利用して, 安価なセンサノードを開発することを目的とする. これまでに, MEMS三軸加速度計の三成分にタイムスタンプを付与して, メモリカードにデータを100Hzでロギングするセンサノードのプロトタイプ開発を進めてきた. 本年度は, マイコン制御プログラムの改良, ノイズ除去のためのアナログ回路の見直し, ADC・加速度センサの換装, 各モジュールの部分的な基板化を行った. また, 実橋梁の振動モニタリングへ試験適用し, 動作性の確認ならびに問題点の抽出を行った.
|