研究課題
1. 本研究は、地球規模で得られる数多くの広域気象・水文情報の中から、流域水文量との相関の大きな情報を統計学的手法及び情報学的手法を用いて抽出し、その相関の程度を反映しながら、抽出された情報を水資源管理に活用する手法を開発することを目的とするものである。特に、水資源実管理において大きな役割を果たす貯水池の管理を対象とし、当該開発手法を、貯水池の操作意思決定支援システム(Decision Support System : DSS)に導入し、実時間管理における意思決定の高度化を行うものである。2. 地球規模気象・水文情報を用いた渇水時貯水池操作のための長期降水予測手法の開発地球規模気象・水文情報を貯水池管理へ導入することを目的として、まずは、貯水池操作意思決定に必要とされる、貯水池管理流域における降水量の予測手法の開発を行った。広域的な気象現象がその時間スケールの大きさから一般的に長期にわたって地域の気象に影響を与えることを踏まえ、予測対象としては、将来3か月間にわたる月降水量を考えた。オンラインで容易に入手することが可能であり、かつ全球にわたって情報が整備されている気圧高度分布情報や海面水温分布情報等の気象情報を用いて、これらの情報から流域の将来3か月間における月降水量との関連性が大きな情報を、統計的手法や情報量基準を活用しながら取り出し、取り出した情報を説明変数とした降水量予測式を作成する手法を構築した。提案手法を、ダム貯水池を擁する実流域に対して適用し、予測精度の検証を行った。
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Proc. of 4th International Conference of Asia Pacific Association of Hydrology and Water Resources
水工学論文集 53
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Advances in Hydro-science and Engineering (Proc. of the 8th International Conference of Hydro-science and Engineering) 8
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