本研究は、「条件不利市街地における住環境の持続と地域再生ビジョン」というテーマに関して、「周辺地域を含んだ広域メカニズムの中での包括的な再生手法」と、「インターフェイスとフィールドの両面でまちづくりの多様な担い手を結集するプラットフォームを形成するプロセスデザインの方法論」の二つの課題に対して、市街地における物理的環境、社会的環境の関係分析と、対象市街地を含む広域における分野毎の地域施策と地域主体の取り組みの相互作用の分析等を通じて、地域再生の多様な担い手に対応したシステムの構築と、これに関連するデータベースの応用可能性を高めるための技術開発、プロジェクト支援手法の考察等を行い、地域再生フィールドとビジョンの確立に資する知見を得ることを目的とする。 今年度は、具体的には以下の3点を中心課題として研究を実施した。 1)広島県尾道市、長野県飯山市の2つの研究対象地域における「条件不利」の具体的要素を整理し、対象となる「市街地」と「広域」の範囲の確定作業を行った。 2)ヒアリング調査、各種データ・資料調査、現地での目視調査を通じて、対象市街地における物理的環境と社会的環境に関する実態把握を行った。 3)上記実態調査の結果を踏まえ、対象市街地を含む広域における都市政策、分野毎の地域施策と地域主体の取り組みの関係性と相互作用の1次分析を行った。
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