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2009 年度 実績報告書

災害関係者の経験に基づく豪雨災害復興課題の俯瞰的構図に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20760414
研究機関九州工業大学

研究代表者

徳田 光弘  九州工業大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (60363610)

キーワード豪雨災害 / 被災者 / 災害対応者 / 災害経験 / 復興 / 減災 / グラフ / ネットワーク
研究概要

本研究の目的は,豪雨災害の被災地域を対象に,災害復興において災害関係者が復興過程の時々で得る現場経験を,今後の豪雨災害における早期復興・被害軽減のための有益な情報と見なして,豪雨災害現場における復興のノウハウの共有化を目論む上で,まず災害関係者の経験を蓄積・整理し,それら経験の全体像を構図として解明することである。
前年度では(1)各災害関係資料の収集と整理,(2)復興イベントのキーワード整理,及び(3)災害経験情報のデータベース化の準備段階まで実施した。本年度では,(3)及び(4)復興イベントグラフの作成,(5)復興イベントのグラフ構造分析,を経て助成期間内の研究成果を総括した。具体的に,(3)では被災地へ赴き災害関係者(計88名)へのヒヤリング調査より災害経験情報を入手,整理して災害ヒストリーとして蓄積(計473件),各災害ヒストリーを端的に表す災害キーワードを付与(計169種)してデータベース化を行った。(4)では,災害キーワードの出現頻度やひとつの災害ヒストリーにおける災害キーワードの同時出現頻度の性格より,グラフ(災害キーワードのネットワーク図)を導出し,(5)でその関連性に関して分析を行った。
本研究で示したグラフ構造は,単純な樹状構造では表現できない復興イベントに対して,それぞれの事象の具体的内容を,災害経験情報のデータベースに蓄積された災害ヒストリーで担保しながらも,複雑な復興イベントの構造を端的に表したものであり,本研究の成果は復興イベントの有様をグラフ構造の表出によって紐解いたことにある。また,本研究の特色は,豪雨災害を対象としたこと,復興イベントの解明にグラフを採用したこと,災害経験情報の収集・蓄積のみならず情報の共有化を目指したこと,にあり,以上の点から災害研究に新たな知見を提供するものと考える。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Extracting Keyword Network from Flood Disaster Measures2010

    • 著者名/発表者名
      Motoki MIURA, Mitsuhiro TOKUDA, Daiki KUWAHARA
    • 雑誌名

      14th International Conference on Knowledge-Based and Intelligent Information & Engineering Systems (掲載決定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 豪雨災害関係者の経験に基づく復興イベントのグラフ構造2010

    • 著者名/発表者名
      川内英樹, 徳田光弘, 友清貴和
    • 雑誌名

      日本建築学会研究報告(九州支部) 第49号・3〔計画系〕

      ページ: 161-164

  • [雑誌論文] 豪雨災害関係者の経験に基づく復興イベントの構造化に関するシステム試行2010

    • 著者名/発表者名
      桑原大輝, 徳田光弘, 本間俊雄
    • 雑誌名

      日本建築学会研究報告(九州支部) 第49号・3〔計画系〕

      ページ: 169-172

  • [雑誌論文] 災害関係者の経験から把握した復興状況の構図化に関する考察2009

    • 著者名/発表者名
      川内英樹, 徳田光弘, 友清貴和
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 E-2

      ページ: 551-552

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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