非稠密な酸化物結晶の安定構造探索のための理論計算手法の開発

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20760439
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 金属物性
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 世古 敦人 京都大学, 次世代開拓研究ユニット, 助教 (10452319)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2009
• キーワード: 第一原理計算 / 平衡状態図 / 結晶構造 / セラミックス

研究概要

材料開発において,温度や圧力,化学組成の関数としての相平衡関係を把握することは極めて重要であり,その情報を記述するものが平衡状態図である.セラミックス系では,基本的な熱力学データが不足していることが多い.本研究では,経験的データを用いない第一原理計算から高精度平衡状態図を作成する一般的な技術を開発した.その結果,高温領域における熱力学量の計算精度が向上した.

研究成果

• [雑誌論文] Phase relationships and structures of inorganic crystals by combination of cluster expansion method and first principles calculations (2010)
  • 著者名/発表者名: 田中功, 世古敦人, 東後篤史, 小山幸典, 大場史康
  • 雑誌名: J. Phys.: Condens. Matter
  • 査読あり
• [雑誌論文] Exploring structures and phase relationships of ceramics from first principles (2010)
  • 著者名/発表者名: 世古敦人
  • 雑誌名: J. Am. Ceram. Soc. Vol.93 ページ: 1201-1214
  • 査読あり
• [雑誌論文] Classification of spinel structures based on first-principles cluster expansion analysis (2010)
  • 著者名/発表者名: 世古敦人, 大場史康, 田中功
  • 雑誌名: Phys. Rev. B Vol.81 ページ: 054114
  • 査読あり
• [雑誌論文] Cluster expansion method for multicomponent systems based on optimal selection of structures for density-functional theory calculations (2009)
  • 著者名/発表者名: 世古敦人, 小山幸典, 田中功
  • 雑誌名: Phys. Rev. B Vol.80 ページ: 165122
  • 査読あり
• [学会発表] スピネル型酸化物における陽イオン分布の第一原理熱力学計算 (2010)
  • 著者名/発表者名: 世古敦人
  • 学会等名: 日本金属学会春季大会
  • 発表場所: 筑波大学
  • 年月日: 2010-03-29
• [学会発表] Prediction of structures and order-disorder phase transitions of spinel oxides (2009)
  • 著者名/発表者名: 世古敦人
  • 学会等名: MS&T 09
  • 発表場所: ピッツバーグ, アメリカ合衆国
  • 年月日: 2009-10-26
• [学会発表] 正確な誤差指標に基づいたクラスター展開法 (2009)
  • 著者名/発表者名: 世古敦人
  • 学会等名: 日本金属学会春季大会
  • 発表場所: 東京工業大学
  • 年月日: 2009-03-29
• [学会発表] 逆スピネル型Mg2TiO4における規則不規則転移の第一原理熱力学計算による予測 (2008)
  • 著者名/発表者名: 世古敦人
  • 学会等名: 日本金属学会秋期大会
  • 発表場所: 熊本大学
  • 年月日: 2008-09-25
• [備考]
  • URL: http://cms.mtl.kyoto-u.ac.jp/seko.html