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2009 年度 実績報告書

熱還元操作の最適化による可視光応答型光触媒の高活性化

研究課題

研究課題/領域番号 20760487
研究機関鹿児島大学

研究代表者

中里 勉  鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (30323330)

キーワード微粒子 / 超微粒子 / 光触媒 / 可視光 / 窒素ドープ / フッ素ドープ / 熱処理 / 二酸化チタン
研究概要

本研究では粒子径の異なる二酸化チタン超微粒子やチタニアゾルを熱還元処理し光触媒を作製した場合の(1)酸素欠陥形成(酸素引き抜き)、(2)異種元素のドープ、(3)結晶形の制御について明らかにする事を目的としている。平成21年度は(1)と(2)の同時実現の可能性について二酸化チタンの低次化処理を検討した(検討1)。またナノ粒子原料を流動層で熱処理した場合に(2)がどの程度実現できるかを試験的に空気雰囲気で検討した(検討2)。
検討1では、原料として市販のST-01(アナターゼ型)およびこれをフッ化アンモニウム水溶液(N,Fドープ源)と混合して乾燥させた試料を用意した。熱処理は水素をベースに四塩化チタン蒸気を0~1.7kPa混合したガスの流通したで773~1173Kにて2時間行った。四塩化チタン蒸気がある場合はない場合に比べST-01試料の黒色化が873Kから著しくなり、XRD分析からルチル相への一部転移やTi407の結晶のピークが確認された。可視光照射下によるアセトアルデヒド吸着・分解試験の結果、これら低次化した試料はアセトアルデヒドをほとんど吸着しないことが分かった。N-Fドープ源がある場合は773Kよりも873Kの方がやや吸着する傾向が見られたが、773Kではその逆であった。いずれの試料もCO2への完全分解は起きていなかった。
検討2では、原料として市販のST-01(アナターゼ型)に尿素およびアンモニア水(N源)を混合した10~40g/L-水の濃度の懸濁液を用意した。直径0.3mmのアルミナボールを0.05mの高さまで充填し、623Kで0.5m/sにて流動化しているところへ、懸濁液原料を滴下供給し装置内で熱処理を行いながら生成物をガスとともに流出させサイクロンにて回収した。懸濁液濃度が20g/L-水のときに生成物試料の可視光吸収性が最大となり、可視光吸収においては懸濁液濃度に最適値が存在することが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Visible light activation of titanium oxide photocatalyst dopen with two anion species via heat reduction2009

    • 著者名/発表者名
      Byusuke Shimobori
    • 学会等名
      The 22nd International Symposium on cCHemical Engineering
    • 発表場所
      Daejeon (Korea)
    • 年月日
      2009-12-05
  • [学会発表] 熱還元アニオンドープ操作が及ぼす酸化チタン光触の可視光活性への影響2009

    • 著者名/発表者名
      下堀隆佑
    • 学会等名
      化学工学会第41回秋季大会
    • 発表場所
      広島大学東京キャンパス(広島県)
    • 年月日
      2009-09-16
  • [学会発表] 簡易熱還元操作による酸化チタニ光触媒の可視光活性化2009

    • 著者名/発表者名
      下堀隆佑
    • 学会等名
      第20回九州地区若手ケミカルエンジニア討論会
    • 発表場所
      阿蘇プラザホテル(熊本県)
    • 年月日
      2009-07-24

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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