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2008 年度 実績報告書

超音波による酸化チタン触媒ヒドロキシルラジカル生成速度の精密評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20760519
研究機関東北大学

研究代表者

久保 正樹  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50323069)

キーワード新規反応場 / 超音波 / ヒドロキシルラジカル / スピントラップ法 / スピンアダクト / 速度解析
研究概要

本研究では, スピントラップ法の改良により, 超音波照射下において酸化チタンの触媒作用によって生じるヒドロキシルラジカルの生成速度を厳密に評価する手法を確立することを目的とする。本年度は, まず, 酸化チタン添加系の実験に先立ち, 酸化チタンを添加しない系において, 超音波照射よって生じるヒドロキシルラジカルの生成速度を評価する方法を検討した。スピントラップ剤である5, 5-dimethyl-l-pyrroline N-oxide (DMPO) の存在下で超音波を照射し, ヒドロキシルラジカルとの反応によって生成するスピンアダクトDMPO-OHの濃度を測定することで, ヒドロキシルラジカルの生成速度を評価した。DMPO-OH濃度は, 時間と伴に増加し, 一定値に漸近する傾向を示した。このことから, 生成したDMPO-OH自体も超音波の作用によって分解することが分かった。この知見を下に, ヒドロキシルラジカルとDMPOとの反応を考慮したDMPO-OHの生成・分解反応に関する速度論モデルを構築した。モデルを用いて, DMPO-OHの生成・分解速度を分割して評価することを可能にし, ヒドロキシルラジカルの生成速度の厳密な評価法の確立に成功した。次に, 酸化チタン添加系において, 酸化チタン表面で生成するヒドロキシルラジカルをDMPOで捕捉する方法を検討した。酸化チタン添加系においてもDMPO-OHが生成すること, DMPOは酸化チタンに吸着してヒドロキシルラジカルと反応することが分かった。これらの知見を, 酸化チタンを添加しない場合の結果と組み合わせることにより, 酸化チタンの触媒作用によって生じるヒドロキシルラジカルの生成速度を評価することが可能になると期待される。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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