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2009 年度 実績報告書

中温作動形燃料電池のための新規電極触媒の開発および電極/電解質界面の構築

研究課題

研究課題/領域番号 20760529
研究機関京都大学

研究代表者

松井 敏明  京都大学, 工学研究所, 講師 (90378802)

キーワード中温作動燃料電池 / 電極触媒 / 酸化物担持貴金属触媒 / 金属-担体間相互作用 / 電極電解質界面
研究概要

150-300℃で作動する固体電解質形燃料電池のための新規電極触媒(アノード・カソード)の開発および設計指針の確立を目指し、本年度はPtを含まない炭化タングステン系アノード触媒、およびナノサイズのAu微粒子を用いたカソード触媒について検討した。
中温域におけるタングステンカーバイドの水素酸化特性は、作製時の結晶相に大きく影響を受け、WCの単一相が最も高い活性を示すことを明らかにした。また、NiやCoを添加することで、低温でタングステンカーバイドを作製することが可能であった。しかし、調製したタングステンカーバイドはWC単一相ではなく、W_2CやCo_3W_3Cなどの複数の化合物から成る混合相であったことから電気化学的な活性は低かった。これらの触媒は、中温域においても依然としてPt/Cに比べて低い活性を示しており、活性の向上には、電池の作動温度の高温化や高表面積を有するWC単一相の調製が必要であることが示唆された。
析出沈殿法を用いてAu/ZrO_2カソード触媒を作製し、透過電子顕微鏡観察により、粒子径が2-3nmのAu微粒子がZrO_2上に担持されていることを確認した。200℃において酸素還元特性を評価したところ、Au担持量の増加に伴い反応過電圧が大きくなる傾向を示した(Au担持量:0.92wt.%→2.07wt.%)。またAu/ZrO_2(0.92wt.%)は、Pt/ZrO_2(1.33wt.%)と同程度の酸素還元能を示した。ただし現状では、燃料電池に組み込んだ場合に数mA/cm^2程度の発電性能しか実現できておらず、改善が必要である。Au/ZrO_2の性能はAuの分散度と担持量で決まるため、担体の検討により分散度を維持したままAu担持量を増やすことが不可欠であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] タングステンカーバイド電極触媒の調整とその中温作動燃料電池への適用2009

    • 著者名/発表者名
      室山広樹・勝川浩至・松井敏明・江口浩一
    • 学会等名
      第50回 電池討論会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都)
    • 年月日
      2009-11-30

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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