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2008 年度 実績報告書

ソルボサーマル法による高機能希土類複合酸化物触媒の創製

研究課題

研究課題/領域番号 20760530
研究機関京都大学

研究代表者

細川 三郎  京都大学, 工学研究科, 助教 (90456806)

キーワードソルボサーマル法 / 希土類複合酸化物 / 形態制御 / 結晶構造
研究概要

本研究期間では、主として希土類元素をイッテルビウム(Yb)に遷移金属を鉄に固定し、ソルボサーマル反応によるYbFeO_3の結晶構造および形態の制御法について検討した。Yb酢酸塩と鉄アセチルアセトナートを1, 4-ブタンジオール中でソルボサーマル反応させると、準安定相である六方晶YbFeO_3が得られた。一方、Yb塩化物と鉄アセチルアセトナートをヘキサメチレンジアミン共存下1, 4-ブタンジオール中でソルボサーマル反応させると、斜方晶YbFeO_3が得られた。また、出発物質や溶媒を変化させることで、六方晶および斜方晶YbFeO_3の粒子径が制御できた。ソルボサーマル合成した結晶相の異なるYbFeO_3を用いてメタン燃焼反応を行ったところ、六方晶系の複合酸化物が斜方晶系のものに比べ高い活性を示すことも見出した。
イオン半径の大きな希土類元素であるLaの場合において、上述の処方ではLaFeO_3は得られなかった。しかし、La酢酸塩と鉄アセチルアセトナートをヘキサメチレンジアミン共存下1, 4-ブタンジオール中の反応でソルボサーマル反応させるとLaFeO_3が得られることを見出した。
以上のように、グリコール中でのソルボサーマル法では従来まで困難であると考えられていたYbFeO_3の結晶構造の作り分けやLaFeO_3の合成がアミン共存下でのソルボサーマル法により達成できたことは、本処方の適用範囲が広くなったことを意味している。また、ソルボサーマル合成した準安定相である六方晶YbFeO_3がメタン燃焼反応に高い活性を示したことは触媒調製化学の分野において意義深いものと考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] アミン共存下でのソルボサーマル反応によるLaFeO_3の合成2009

    • 著者名/発表者名
      細川三郎, 全炯俊, 井上正志
    • 学会等名
      日本セラミックス協会・2009年年会
    • 発表場所
      千葉県
    • 年月日
      2009-03-17
  • [学会発表] ソルボサーマル法による希土類一鉄複合酸化物の合成とその触媒能2008

    • 著者名/発表者名
      細川三郎, 全炯俊, 岩本伸司, 井上正志
    • 学会等名
      第38回石油・石油化学討論会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2008-11-06
  • [学会発表] Solvothermal synthesis of rare earth-iron mixed oxide

    • 著者名/発表者名
      Hyung-Joon Jeon, Saburo Hosokawa, Shinji Iwamoto, Masashi Inoue
    • 学会等名
      XXI Congress of the International Union of Crystallography
    • 発表場所
      Osaka, Japan

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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